配分額 *注記 |
27,040千円 (直接経費: 20,800千円、間接経費: 6,240千円)
2007年度: 7,540千円 (直接経費: 5,800千円、間接経費: 1,740千円)
2006年度: 7,540千円 (直接経費: 5,800千円、間接経費: 1,740千円)
2005年度: 11,960千円 (直接経費: 9,200千円、間接経費: 2,760千円)
|
研究概要 |
自己免疫疾患の発症機序の一つとしてT細胞の恒常性機能の逸脱による末梢のT細胞トレランスの破綻が病態を大きく左右することが知られている。T細胞の活性化に転写因子であるNF-_kBが中心的な役割を果たすことが知られているが、自己免疫疾患との関わりは不明である。本研究では各種自己免疫疾患モデル、NF-_kB各サブセットの遺伝子欠損マウスを中心にして末梢T細胞の活性化段階におけるNF-_kB各サブセットの機能的役割を明らかにし、さらにヒト患者検体を用いた詳細な検討により、自己免疫疾患発症におけるNF-_kBを介した分子機序を解明し、病因論に基づいた臨床応用の可能性を探ることを目的とする。18年度に自己免疫疾患モデル、NF-_kB遺伝子欠損マウスを用いNon-classical NF-_kB経路(NF-_kB2/Re1B)がT細胞の活性化に重要な役割を果たしていることを明らかにし、NF-_kBk2分子直接NF-_kB1分子に結合することでT細胞の活性化を抑制することを見いだした(Nat Immuno1, 7 2006)。その結果を踏まえNF-_kB2分子がいかにclassical NF-kB_k経路を調節しているかを分子間の結合様式など詳細な機序を解明し、さらにNF-_kB2を調節する因子であるシグナル分子(PKC, PKB, RANKL, Bc1-10, Foxj1, NEMO, NIK, IKK, I_kBなど)を中心に細胞内での動態を検討した結果、NIKがナイーブT細胞の活性化に重要な役割を果たしていることが判明した。また、シェーグレン症候群や炎症性疾患のモデル動物を用いて、NF-_kBを介した病態形成メカニズムが明らかとなり、今後のNF-kBの活性化機構に基づいた臨床応用の可能性が示された。
|