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石灰化促進・抑制機構を骨芽細胞と靭帯線維芽細胞を用いて探る

研究課題

研究課題/領域番号 17689050
研究種目

若手研究(A)

配分区分補助金
研究分野 機能系基礎歯科学
研究機関新潟大学

研究代表者

吉澤 達也  新潟大, 医歯学系, 助手 (40313530)

研究期間 (年度) 2005 – 2007
研究課題ステータス 完了 (2007年度)
配分額 *注記
27,430千円 (直接経費: 21,100千円、間接経費: 6,330千円)
2007年度: 9,230千円 (直接経費: 7,100千円、間接経費: 2,130千円)
2006年度: 8,970千円 (直接経費: 6,900千円、間接経費: 2,070千円)
2005年度: 9,230千円 (直接経費: 7,100千円、間接経費: 2,130千円)
キーワードシグナル伝達 / 細胞・組織 / 骨 / 靭帯 / 石灰化 / 骨芽細胞 / 機械的刺激 / 歯根膜
研究概要

申請者らは、石灰化の促進・抑制機構の解明を大きな目的とし、以下の解析を行った。
(1)靭帯繊維芽細胞における石灰化抑制機構の解析
申請者らのこれまでの研究により、靭帯細胞において、Integrin α7は機械的刺激依存的なFAKのリン酸化を抑える事により骨芽細胞様細胞への分化を抑制し、靭帯骨化を阻害する重要な因子であると考えられた。そこで、この靭帯線維芽細胞特異的なシグナル伝達機構を解明するため、鍵となる因子の単離を試みた。Integrin α7の細胞内ドメインにタグを付けたプラスミドを歯根膜細胞株L2に導入し、結合するタンパク質をプロテオミクスの手法により取得した。解析の結果、その因子はHSPファミリーの一つであった。siRNAを用いてこの因子の発現を抑制させ、機械的刺激をかけたが、石灰化促進には至らなかった。FAKのリン酸化抑制には違う因子が関与していると考えられた。
(2)骨芽細胞における石灰化促進機構の解析
申請者らは、ユビキチン関連酵素PIASxβの発現が、骨芽細胞の機械的刺激下で増加する事をDNAアレイ法によって見いだした。PIASxβは、E3 SUMO ligaseである。siRNAを用いて骨芽細胞株MC3T3-E1内でPIASxβの発現を抑制したところ、アルカリフォスファターゼ(ALP)の活性と石灰化が抑制された。その時、Runx2の発現は変わらなかったが、Osterix(OSX)の発現が顕著に抑制された。また、PIASxβの強制発現では、OSXやALP、オステオカルシンの発現が上昇した。ルシフェラーゼアッセイでは、OSXが自身のプロモーター活性を上昇させる事、そしてPIASxβがそれを促進する事を明らかにした。更に、NFATc1とNFATc3は、PIASxβと供発現させる事で、OSXの転写活性を促進させる事を明らかにした。この促進効果にはSUMO化が必須であるが、OSXにはSUMO化部位がない。したがって、SUMO化部位を持つ他の因子群が、PIASxβ依存的なOSX転写促進に関与していると考えられ、NFATがそのターゲットの一つであると示唆された。以上から、PIASxβは、骨芽細胞において、OSXの転写能とそれに引き続く石灰化に重要な役割を果たしていると結論づけられた。
(3)靭帯線維芽細胞特異的遺伝子の単離と機能解析
L2細胞特異的因子取得のため、L2細胞の表面抗体を作成した。更に、これらをFacsにより選別し、L2細胞に反応するが、MC3T3-E1細胞と筋芽細胞株C2C12には反応しないモノクローナル抗体を5クローン得た。これらを用いればL2細胞特異的因子の単離が可能と考えられるが、その因子の同定には至らなかった。

報告書

(2件)
  • 2006 実績報告書
  • 2005 実績報告書

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公開日: 2005-04-01   更新日: 2016-04-21  

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