研究課題/領域番号 |
17689052
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研究種目 |
若手研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
病態科学系歯学・歯科放射線学
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研究機関 | 高知大学 |
研究代表者 |
笹部 衣里 高知大学, 医学部附属病院, 助手 (40363288)
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研究期間 (年度) |
2005 – 2006
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研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
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配分額 *注記 |
10,270千円 (直接経費: 7,900千円、間接経費: 2,370千円)
2006年度: 4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2005年度: 5,980千円 (直接経費: 4,600千円、間接経費: 1,380千円)
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キーワード | HIF-1α / 口腔癌 / 抗癌剤 / 放射線 / 抵抗性 |
研究概要 |
口腔扁平上皮癌(OSC)細胞のHIF-1α発現と抗癌剤および放射線に対する感受性との関連について検証し、以下の結果を得た。 1)OSC細胞を抗癌剤(5-FU、CDDP)あるいはγ線で処理すると、細胞質におけるHIF-1αの発現増強ならびに核への移行が生じるが、それらは抗酸化剤であるN-acetyl-L-cysteine(NAC)で前処理することにより抑制された。 2)OSC細胞を抗癌剤あるいはγ線で処理することにより細胞内の活性酸素(ROS)レベルが上昇したが、HIF-1α発現ベクターの導入により細胞内ROSレベルは低下、HIF-1αに対するsiRNAの導入により細胞内ROSレベルは上昇した。さらに、これらの細胞内ROSレベルの変化は抗酸化剤(NAC、Ascorbic acid)で前処理することにより抑制された。 3)HIF-1α発現ベクターを導入したOSC細胞では、コントロール細胞に比べ抗酸化作用を有するヘムオキシゲナーゼ1(HO-1)の発現が増強するとともに、抗癌剤やγ線に対する感受性が減弱したが、HO-1阻害剤であるZinc protoporphyrin IX(ZnPP)で前処理することにより、抗癌剤やγ線に対する感受性は増強した。 4)Mn-SODの発現程度は、OSC細胞におけるHIF-1α発現の程度と正に相関していた。さらに、HIF-1α低発現OSC細胞にHIF-1α発現ベクターを導入するとMn-SODの発現が増強するとともに、SOD活性が上昇した。 以上のことより、抗癌剤やγ線処理はOSC細胞の細胞内ROSレベルを上昇させ、アポトーシスを誘導するが、一方では、HIF-1αの発現を誘導することが明らかとなった。さらに、誘導されたHIF-1αは抗酸化作用を有するHO-1、Ceruloplasmin、Mn-SODの発現誘導を介して細胞内ROSレベルを低下させ、抗癌剤や放射線の作用を減弱させることが明らかとなった。
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