配分額 *注記 |
3,400千円 (直接経費: 3,400千円)
2007年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2006年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2005年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
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研究概要 |
今年度では量子状態識別問題に関す基礎的研究から応用プロトコルまでの研究を行くった。特に基礎研究では隠れ部分群問題と呼ばれる量子アルゴリズム分野において非常に重要な問題を量子状態式別問題に帰着し,その計算量を量子情報理論的手法により特徴付けることに成功した.この成果により,本プロジェクトで以前提案していた量子状態を利用した公開鍵暗号プロトコルの情報理論的観点からの安全性証明を与えることができた. また新しい量子状態を利用した公開鍵暗号系も構成でき,ある条件下での最適性を証明することができた.このプロトコルもあるモデルの下で情報理論的な安全性を保証することができる. 別の応用プロトコルでは量子アルゴリズムに対しても現在のところ耐性を持っている整数格子問題と呼ばれる計算困難問題に基づいた公開鍵暗号系の改良に成功した.この問題は直接的には量子状態識別問題を利用はしていないが,その古典版である確率分布識別問題を利用しており,量子状態識別問題の研究で得られた知見を応用することができた.
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