研究課題/領域番号 |
17700025
|
研究種目 |
若手研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
ソフトウエア
|
研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
MARIN Mircea 筑波大学, 大学院システム情報工学研究科, 講師 (60396603)
|
研究期間 (年度) |
2005 – 2006
|
研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
|
配分額 *注記 |
2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
2006年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2005年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
|
キーワード | ソフトウェア学 / 情報基礎 / ルールベースプログラミング / 正則言語 / パターンマッチング |
研究概要 |
このプロジェクトの目的はルールベースプログラミングのための高度なシステムを設計し、実現することであった。この目的の実現のために、ρLogと呼ぶルールベースプログラミングシステムを設計・実装した。ρLogはwww.score.cs.tsukuba.ac.jp/~mmarin/RhoLogで公開している。公開されたソフトウェアパッケジはMathematicaのコード、利用のためのドキュメント、様々な例題から成っており、Mathematicaのシステムがインストールされている計算機で、ユーザーがすぐにρLogを利用できるようになっている。ドキュメントはMathematicaのヘルプ機能を用いて作成されており、使いやすくなっている。 ρLogの計算モデルはSLDリゾリューションに基づき、最左リテラル優先選択、否定の有限失敗としての解釈をとった実現となっている。エルブランユニバースを構成する項は、順序変数(シーケンス変数)を許した一階の項である。我々はこの計算モデルが健全かつ準完全であることを証明している。これらの結果により我々のルールベースシステムが一般的プログラミングのためにも有効であることを示した。さらに、文脈変数を用いてパターン・マッチングのメカニズムを拡張し、順序変数と文脈変数を用いた正規表現の導入を行った。これらの拡張により、ρLogはXML文書のような木構造をもつデータに有効であることが示せた。 ρLogのさらなる応用の可能性として、多様なXML文書処理の処理に加え、様々な書換戦略による書換え計算、制約付き関数論理プログラミングシステムの実装のための計算モデル、様々な論理体系の試験的実装のための計算モデル、定理証明系の基礎となる計算モデルとしての利用が考えられる。
|