研究概要 |
本研究では,「超多眼表示」による3次元映像の表示方法をメガネ無し立体映像表示が可能な視差バリア方式に適用し,偏光を利用して2画面分の映像を投影することにより高解像度の立体映像表示が可能な投影型立体ディスプレイを開発し,広視野・高臨場感立体映像空間の構築を行う.現実世界と同様の映像を提供可能なディスプレイを用いて,計算機が作り出した現実世界と見分けのつかない仮想的な映像空聞の中で,様々な体験が可能な高臨場感表示を実現するため,大画面による広画角表示,高解像度表示による高精細な映像,そして映像中の物体が実際の空間上に存在するような臨場感を伴う立体映像表示などの機能を有するディスプレイについて研究する. 立体映像を用いた仮想現実感システムや遠隔地間での空間共有システムなどでは,長時間使用しても疲労感の伴わない立体映像表示を実現する必要があり,「超多眼表示」による3次元映像の表示方法を採用する.視差映像の情報量が増加する超多眼表示を実現するために,偏光を利用した映像投影・視差映像の分離を行うことで,高解像度・多視差の立体映像表示に対応し,大画面・高画質表示に適用できる立体表示技術を確立する.また,ヒトが実際に入り込めるような立体映像空間を構築するため,液晶プロジェクタによる映像投影方式を採用して,大画面立体ディスプレイを作製し,広視野や高臨場感を伴う立体映像をメガネ無しで観察可能なリア投影型(透過型)の映像システムの構築を行う.
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