研究概要 |
本研究は,医療データマイニングにおける効率的なルール評価作業の支援システムを開発することを目的としている. 本年度は,先行研究で得られた髄膜炎および慢性肝炎に関するデータマイニング結果とそれらに対する医師の評価を従来から提案されている客観的指標群を用いてデータを利用し,ルール評価モデルを構築する学習アルゴリズムについてメタ学習アルゴリズムを含めた性能評価を行った.この結果,髄膜炎データマイニング結果とその評価について,再代入評価およびLeave-One-Outによって示した.さらに,ルール評価モデル構築が一般のデータからのルールにも有効であることを示すため,UCI MLリポジトリの共通データからルールを生成し,ルール評価モデルの評価実験を行った.この結果をMDAI2006に投稿し,査読過程において興味深さの推定を客観的指標群によってモデル化する点が特徴的であるとの評価を得て,発表した.会議では,従来から行われてきた正解率や再現率などによる単一の客観的指標を用いたルール選択手法と比較して,本手法が複数の指標の合成関数として主観的な興味深さを推定する手法である点に関心とコメントが寄せられた.UCI MLリポジトリのデータを用いた実験を拡張し,結果をPAKDD2006に投稿し,データマイニングの後処理におけるルール評価支援手法としての評価を得て,本会議において発表するに至った.また,客観的指標群の組み合わせであるルール評価モデルの内容について統計的視点からモデルを構成する指標について評価を行った結果をRSKT2006において発表を行った.この評価について,さらに詳細な検討を加えた結果をRSCTC2006において発表した. さらに,ルール評価モデルを学習するアルゴリズムを選定し,ルール評価支援の精度を高めるために構成的メタ学習機構を導入した評価実験の結果をPAKW2006において発表した.
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