研究課題/領域番号 |
17700230
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
感性情報学・ソフトコンピューティング
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研究機関 | 北陸先端科学技術大学院大学 |
研究代表者 |
石川 智治 北陸先端科学技術大学院大学, 情報科学研究科, 助教 (90343186)
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研究期間 (年度) |
2005 – 2007
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研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
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配分額 *注記 |
3,700千円 (直接経費: 3,700千円)
2007年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
2006年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
2005年度: 2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
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キーワード | 深い癒し / 「場」の実現 / 身体・皮膚感覚 / 心理生理学 / 時間的性質 / 交感・副交感神経活動 / 心理物理学 / ディジタル社会 / 体感 / 自律神経系活動 / γ特性・黒再現 / 呼吸 |
研究概要 |
本年度に実施した研究は、主に(I)体感に注目した心理生理学的分析からの客観評価指標の検討と、(II)心理物理学的実験に基づく、深い癒し「場」実現のための音楽の忠実再生に関する検討である。研究目的に対し(I)は深い癒し「場」実現の理論研究、(II)は癒しメディアの音再生システムの基礎研究に対応する。具体的成果は以下である。(成果I)これまでに体感評価語に基づく生理反応モデル等を提案し、心理・生理の計測と分析から音楽刺激に対する自律神経系の交感神経の亢進が主観評価と相関があることを明らかにしてきた。本年度は、更に多くの実験を進め、心理生理計測データの多変量解析等から、時間的性質を考慮した交感・副交感神経活動との関係性があることが明らかにした[雑誌論文:2件、学会発表:3件]。この成果は、これまでに明らかでなかった深い癒し等(深い感性)に対する客観評価への指針を与えたこと、コンテンツに関連する生理反応を捉えたという点において、大きな意義を持つ結果である。 (成果II)音楽の忠実再現には、ディジタル機器特有の音質歪みの原因追究と解決が必要であった。これまでの心理物理学的実験では、その原因はジッターであると言われていたが、必ずしもそれだけでは説明できない実験事実が示された。そこで本年度は、特に、その音質劣化原因の追究とメカニズム解明を行った結果、ジッターは間接的原因であり、実際はDAC電源経路における変動が、音質劣化を引き起こしていることが明らかになった。その後、その解決方法(最適な電源方式)を提案し、実現した[雑誌論文:1件、学会発表:2件]。この成果は、ディジタル社会における機器の品質を取り扱う場合の指針(考え方・方法)を与えたという点において大きな意義をもつ結里である。
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