研究課題
若手研究(B)
今回2年の研究プロジェクトを実施し、様々なことが明らかとなった。まず、日本語で観光情報という言葉を使う場合、tourism informationとtourist informationが混然として使われており、それが問題の現況になっているということが判明した。観光情報学の対象は、単に旅行者に便利な情報を提供することにとどまらず、観光を構成するステークホルダー間での情報のやりとりを分析することも重要な分析対象であるが、この部分に対する研究がほとんど進んでいないと言うことが判明した。また、観光の本質が自己実現や自己啓発にあり、情報技術によってその本質部分への到達が可能になるのではないかと感じている。特に、日本では昨年から日本各地でモバイル観光の実験が始まったこともあり、私の本研究が今後様々なシーンで参照されていくのではないかと予想している。研究の早い段階で韓国の研究者ともコラボレーションを行っているが、韓国ではKNTをはじめとする公的機関で観光情報システムの研究と開発が進んでいる。日本ではこの分野の研究が立ち遅れているため、今後、韓国の研究動向を注視し続ける必要があろう。さらに、今後コンテンツが観光に大きな影響を与えることが予測される。これは、香港理工科大学での調査や国内の映画祭の隆盛などから明らかであるが、今後ブロードバンドの進展とユビキタス社会の実現によって、単に「ロケ地に遊びに行く」という観光ではなく、より体験型観光に近いコンテンツの追体験が可能にあると思われる。
すべて 2007 2006
すべて 雑誌論文 (5件)
進化経済学会論集 11巻
ページ: 254-259
情報処理学会研究会報告 EIP・34
ページ: 99-107
情報処理学会マルチメテイア,分散,協調とそバイル(DICOMO2006)シンポジウム論文集 IPSJシンポジウムシジーズDICOMO2006
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韓国産業観光学会学術大会 2006
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進化経済学会論集 第10巻(未定)