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脱髄性疾患におけるオリゴデンドロサイト細胞死機序の解析

研究課題

研究課題/領域番号 17700329
研究種目

若手研究(B)

配分区分補助金
研究分野 神経解剖学・神経病理学
研究機関旭川医科大学

研究代表者

板東 良雄  旭川医大, 医学部, 助手 (20344575)

研究期間 (年度) 2005 – 2006
研究課題ステータス 完了 (2006年度)
配分額 *注記
3,300千円 (直接経費: 3,300千円)
2006年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
2005年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
キーワードオリゴデンドロサイト / プロテアーゼ / 細胞死 / 分化 / ミエリン化 / 脱髄
研究概要

多発性硬化症は脱髄を主病変とする難治性中枢神経変性疾患であり、根治療法が存在せず、対症療法に頼らざるを得ないのが現状である。脱髄にはオリゴデンドロサイトの細胞死が関与しているが、その分子機序は未だ十分に明らかになっていない。そこで、本研究では当教室で同定したオリゴデンドロサイトに特異的に発現するプロテアーゼ(Protease M/neurosin : PM)に着目し、PMの機能解析を通して、脱髄の分子機序の一端を明らかにすることを目的とした。
マウス初代培養オリゴデンドロサイトにおいて、TNF-α,IL-1β,IFN-γなどのサイトカイン刺激により細胞死を誘導させたところ、これらサイトカイン刺激により、PMの発現量が増加することをwestern blot法およびRT-PCR法により確認した。また、細胞染色法により、PMの細胞内局在はミエリン構成蛋白の一つであるMBPとほぼ一一致しており、サイトカイン刺激によってオリゴデンドロサイトの突起部分に結節様の特異的な局在を示した。次に、PMの発現を特異的に抑制するRNAiベクターを構築し、遺伝子導入を行い、上述と同様にサイトカイン刺激による細胞死を誘導した。TUNEL法による細胞死評価により、PMの発現を抑制したオリゴデンドロサイトの細胞死の程度はmockベクターを導入したコントロール群とほとんど同じであった。一方、オリゴデンドロサイトの分化およびミエリン化への影響を検討したところ、PMの発現を抑制した細胞ではCNPase陽性のオリゴデンドロサイトに分化したが、MBPの発現が抑制された。以上の結果から、脱髄時におけるオリゴデンドロサイトの細胞死をPM自身が直接誘導しているわけではなく、別の因子を介している可能性が示唆された。また、PMは再ミエリン化の際にオリゴデンドロサイトのミエリン化に重要な働きをしている可能性が示唆された。

報告書

(1件)
  • 2005 実績報告書

URL: 

公開日: 2005-04-01   更新日: 2016-04-21  

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