研究課題/領域番号 |
17700340
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
神経解剖学・神経病理学
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研究機関 | 東京慈恵会医科大学 |
研究代表者 |
太城 康良 東京慈恵会医科大学, 医学部, 助手 (10398787)
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研究期間 (年度) |
2005 – 2006
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研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
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配分額 *注記 |
3,600千円 (直接経費: 3,600千円)
2006年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
2005年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
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キーワード | 味覚 / 神経回路形成 / 孤束核 / 軸索 / 神経発生生物学 / 脂溶性蛍光色素 / ラット / マウス |
研究概要 |
研究課題の目的は、味覚伝導路の神経回路形成過程を解明するために、一次入力線維の空間的変遷を観察することである。平成18年度は標的組織である孤束核内部へ侵入期した軸索の終止形態の観察を計画した。蛍光色素による末梢からの線維の標識が難航しており、前年度に引き続き、方法の検討が要される。一方、孤束核後部の神経回路形成に関して、アストロサイトが神経回路の成熟に関与する可能性が示唆された。ラット孤束核では小型神経細胞の軸索細胞体型のGABAシナプスが減少する時期が生後5〜8日の間であること(Yoshioka et al., 2006)、この時期と一致して小型神経細胞の細胞体がアストロサイトの突起により被覆されること(太城、第29回日本神経科学大会、京都)、アストロサイトの突起伸長を薬理阻害すると軸索細胞体型シナプスが成熟期になっても減少しないことから、シナプスの除去にアストロサイトが関与すること(太城、第112回日本解剖学会、大阪)が明らかとなった。これらの知見は孤束核前部の味覚伝導路の神経回路形成過程にも示唆を与えるものである。 また、胎生期の延髄のGABAニューロンの発達と移動の様式が解明された(Tashiro et al., in press)。生体内の現象を再現する器官培養系を用いて、延髄のGABAニューロンが腹側部から背側部へ接線方向の細胞移動を行うことが明らかとなった。 以上のように、延髄孤束核の神経回路の形成過程について一定の知見が得られた。学会発表の内容については、論文公表の準備が進行中である。
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