研究課題/領域番号 |
17700391
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
医用生体工学・生体材料学
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
加藤 竜司 名古屋大学, 大学院工学研究科, 助手 (50377884)
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研究期間 (年度) |
2005 – 2006
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研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
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配分額 *注記 |
3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
2006年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
2005年度: 2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
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キーワード | 再生医療 / 情報処理 / 実用化 / システム / 制御因子 / 臨床応用 / 細胞培養システム / 安全性 / 効率化 |
研究概要 |
本研究は、再生医療の実用化に向けて、細胞を効率菌に培養し、安価に供給するための基礎技術を確立しようとするものである。 平成18年度において本研究では計画通り「細胞の増殖基礎データの蓄積とモデル化」を行った。データとして用いたのは名古屋大学医学部倫理委員会の承認を経たプロトコールに沿って得られた患者45名の線維芽細胞の培養データと細胞画像データである。H17年度の研究から、再生医療の実用化では、当初計画していた培養上清における因子よりも、非接触で得られる因子を用いた培養制御の方が実用的であり、安全性が保守されるという現場の二一ズが得られたため、本年度は培養データの中でも増殖率と細胞形態に注目した。得られた患者細胞の画像は、独自のノイズ除去アルゴリズムと画像処理ソフトの連動化によって自動的に数値化し、各画像から面積、円形度、長・短径、円周などの180パラメータを取得した。その後、Fuzzy Neural Network (FNN)を用いた細胞増殖予測モデルを用いて、重要な因子の選択と予測を行った。現在のところ、3つの形態指標だけで誤差平均0.380の精度で全ての患者の増殖率を連続値として予測できることが確認された。このことから、細胞培養を制御するための因子として細胞形態パラメータの重要性が発見され、FNNモデルの有用性が示された。即ち、培養データを用いてモデル化したFNNを用いれば、自動培養装置などのシステムのインテリジェント化が可能となり培養が大幅に効率化できる可能性が示唆された。さらに別の観点から培養システムで重要である培養基板コーティング剤の開発として、ペプチドの探索も行い、4-merの新規接着性ペプチドを発見したため、情報処理以外の培養制御材料の充実も計ることができた。このため本研究の目標である、総合的なシステムの骨格を確立できたと考えられる。
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