研究課題/領域番号 |
17700404
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
医用生体工学・生体材料学
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研究機関 | 東京女子医科大学 |
研究代表者 |
清水 達也 東京女子医科大学, 医学部, 講師 (40318100)
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研究期間 (年度) |
2005 – 2006
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研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
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配分額 *注記 |
3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
2006年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
2005年度: 2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
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キーワード | 再生医学 / 組織・細胞 / 生体材料 / 細胞・組織 |
研究概要 |
In vitroで毛細血管網を伴った厚い機能的な心筋組織を再生させることを目的にin vivoから吻合可能な動静脈とその血流が支配する周囲の結合組織を採取し、その動静脈を培養液で還流したうえでその組織上に心筋細胞シートの重層化を行うことを試みた。平成18年度は平成17年度に開発した組織培養装置(バイオリアクター)を用いて血管付き組織のさらなる長期培養を行うとともに、心筋細胞シートの重層化実験を行った。長期培養に関しては還流培地の組成や流量をかえることにより2日までの組織培養が可能となった。静脈外からの漏出も組織培養用のチャンバーに改良を加えることにより10〜20%に軽減でき、安定した還流量を確保することができた。動脈側と静脈側の酸素分圧、血糖、乳酸濃度を測定、比較したところ酸素分圧および血糖値は低下し乳酸値が上昇していた。これらの変化は心筋シートの重層化により増大した。このことは生体外で接着させた心筋シートが血管付き組織と結合し連続的な血管網が再生されたことを示唆した。実際組織切片を観察したところ心筋シートに管腔様構造を認め、さらに免疫染色によりこれらの管腔が血管内皮細胞で構築されていることが確認された。これらの結果は生体と同様に動脈から注入された培養液により重層化心筋細胞シートを含む組織に酸素と栄養が供給され、老廃物が静脈から排出されたことを意味し、重層化心筋シート内の血管網の再構築を裏付けるものであった。今後、重層化心筋シート内の血管網新生過程を解析するとともにさらなる長期培養にむけたバイオリアクターの開発ならびに培養条件の最適化を行う。
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