研究課題/領域番号 |
17700423
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
医用システム
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研究機関 | 東京工業大学 |
研究代表者 |
小関 道彦 東京工業大学, 大学院理工学研究科, 助手 (50334503)
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研究期間 (年度) |
2005 – 2006
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研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
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配分額 *注記 |
3,700千円 (直接経費: 3,700千円)
2006年度: 2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
2005年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
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キーワード | X線CT / 生体軟組織 / 画像再構成 / 材料試験 / アーチファクト / X線波長 |
研究概要 |
本研究では、申請者が提案しているアーチファクト低減手法を用いることにより、生体を被写体とするX線CT画像からアーチファクトを除去し、生体軟組織の定量的な情報を得ることを目的としている。昨年度の研究により、アーチファクト低減手法を生体組織に適用した場合の有用性を確認している。今年度はまず、本研究で実験に用いる生体軟組織として入手が容易な食肉用のブタおよびウシの肉片を選定し、それぞれの肉片を試験片として加工してX線CT撮影および圧縮試験を行った。 試験片のX線CT撮影に関し、今回の試験片の場合には素材や部位によってCT値には有意な差が生じていることを確認した。また、肉片のようにX線吸収係数が非常に低い被写体の場合にはS/Nが低く、アーチファクトを低減してもその他のノイズを適切に除去できないため、軟組織の異方性や物性分布などの詳細な情報をX線CT画像から抽出することは困難であることを確認した。このことに関し、X線源に加える電圧によって発生するX線の波長分布が変化することを実験的・解析的に検証した。こうして得られるより軟質なX線を利用することにより解決が可能であり、その際には上記のアーチファクト低減手法の有用性がさらに高まるものと推察される。 試験片の圧縮試験に関し、助成金により購入した小型卓上試験機を用いて各試験片の圧縮試験を行った。試験片の赤身部の異方性や部位ごとの弾性係数に有意差が見られなかったことや、微小な圧縮で組織破壊が発生するため同一試験片を用いた材料異方性の検査は困難であったことなど解決すべき課題が見出されたが、ブタおよびウシに関し脂肪部と赤身部の間には弾性係数に有意差を検出し、生体軟組織を対象とする圧縮試験の有用性を確認した。
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