研究課題/領域番号 |
17700525
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
応用健康科学
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
池添 冬芽 京都大学, 医学部(保健学科), 助手 (10263146)
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研究期間 (年度) |
2005 – 2006
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研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
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配分額 *注記 |
2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
2006年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2005年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
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キーワード | 高齢者 / トレーニング / 体力 / 自立支援 / 介護予防 |
研究概要 |
本研究では、高齢者における総合機能向上のための個別介入プログラムの開発を目指し、初年度は高齢者の生活機能自立に必要な体力レベルの水準値を求め、運動処方の指標作成にあたった。本年度はこの体力レベルの指標に基づき、個々の身体機能に応じて簡便な運動プログラムを処方し、体力や生活機能に及ぼす影響を検討した。対象はケアハウスおよび保健センターを利用している高齢者35名(平均年齢:69.9±4.1歳)とした。トレーニングは1回につき約40分、7種類のプログラムを週1回、計10回実施した。筋力トレーニング群(16名)には7種類すべて下肢筋力トレーニング、複合トレーニング群(19名)には4種類の下肢筋力トレーニングと3種類のバランス・筋パワートレーニングを実施した。体力評価として膝伸展筋力、握力、バランス(functional reach、開眼片脚立位保持時間)、柔軟性(長座体前屈)、敏捷性(開閉ステップテスト)を測定した。生活機能評価として、Timed Up&Go(TUG)、10m最大歩行時間、立ち座り速度を測定した。これらの項目についてトレーニング実施前後の変化を比較した結果、筋力トレーニング群ではトレーニング終了後に膝伸展筋力のみ有意な改善がみられたのに対して、複合トレーニング群では、膝伸展筋力、functional reach、開閉ステップ、TUG、最大歩行時間、立ち座り速度で有意な改善がみられた。さらに、膝伸展筋力の変化率についても、筋力トレーニング群より複合トレーニング群の方が有意に高い値を示した。今回の複合運動プログラムは虚弱高齢者に対しても安全に継続することが可能であり、そして体力の向上や生活機能の改善も可能であることが示唆された。このような簡便な運動プログラムは多くの高齢者施設や在宅において広く活用でき、長期的な自立支援・介護予防対策として役立つと考えられる。
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