研究課題/領域番号 |
17700541
|
研究種目 |
若手研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
応用健康科学
|
研究機関 | 山形県立米沢女子短期大学 |
研究代表者 |
加藤 守匡 山形県立米沢女子短期大学, 健康栄養学科, 講師 (20399330)
|
研究分担者 |
征矢 英昭 筑波大学, 大学院人間総合科学研究科, 助教授 (50221346)
|
研究期間 (年度) |
2005 – 2006
|
研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
|
配分額 *注記 |
3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
2006年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
2005年度: 2,700千円 (直接経費: 2,700千円)
|
キーワード | 胃電図 / 心拍変動 / 脳波 / 脳血流 / 消化管ホルモン / 運動強度 / ペダリング運動 / 心拍変動解析 |
研究概要 |
胃の運動機能は、身体的・精神的ストレスの影響を受けやすい。よって、身体運動に対する胃の反応を脳活動と対応して検討することは必要である。本研究は脳波、脳血流及び胃電図法を用いて脳腸連関を活性化させる運動強度について検討した。 実験1は健常男性10名を対象に3条件(運動無し、最大酸素摂取量40%.(40%VO_2Max)、最大酸素摂取量70%(70%VO_2Max))で20分間の運動負荷テストを実施した。運動前後は20分間の安静状態を保ち、その間の胃電気活動、心電図、脳波を測定した。胃の電気活動は、両運動条件で共に回復期で運動無し条件に比較し有意な増大が認められた。胃の収縮周期の変動係数は両運動条件で共に回復期で運動無し条件に比較し有意な増大が認められた。心拍変動解析からみた副交感神経活動指標であるHF成分は、両運動条件で共に回復期において運動無し条件に比較し有意な低下を示し、この低下は70%VO_2maxで低下が大きかった。脳波は、α波/β波の比率は運動前に比較し70%VO_2maxで有意な増大を示したか40%VO_2maxでは運動前に比較し低下する傾向が示された。 実験2は健常男性5名を対象とし実験1と同条件で実施した。測定項目は胃電図、心電図、多チャンネル式近赤外線分光法装置による両側前頭前野の脳血流、採血からガストリン、活性型グレリンとした。その結果、前頭前野の脳血流量は40%及び70%VO_2maxで共に上昇した。ガストリン値は、70%VO_2maxで安静に比較し有意な増大が認められた。活性型グレリンはいずれの強度において変化が認められなかった。 以上の結果から中強度運動は運動後の脳の覚醒水準を高め食物の消化活動に適した状態を作り出すことが示された。そして、高強度運動では交感神経活動の強い活性化により胃の収縮リズムの周期を乱すことから胃の排出機能が抑制されることが示唆された。
|