研究概要 |
平成18年度は,まず,環境教育を持続可能な開発のための教育(ESD)という概念に拡張し,環境問題を解決するためにはより広い視野からの教育が必要であることを明らかにした。そこで本研究では,環境問題と同時に食問題を取り上げることとし,環境教育と食教育を統合することとした。この点については,第17回廃棄物学会研究発表会にて口頭発表を行った(「ダンボールコンポスターの環境教育・食育への応用」北九州国際会議場・西日本総合展示場,2006.11.21)。 その上で,実際に教材を完成させた。本研究で開発した教材はweb教材と印刷教材を組み合わせて使用するものであり,『にじいろタウン』と呼んでいる。 web教材は「おいでよ!ここはにじいろタウン7番地〜あそび感覚で環境と食を学ぶまち〜」(URL;http://imozo.leh.kagoshima-u.ac.jp/~ecokids/)というものであり,にじいろタウンではダンボールコンポスターの作成,生ごみ処理,野菜栽培の体験をサポートする他,環境問題および食問題に関するいくつかのテーマを学習し,最終的には諸問題の関連性を理解すると共に,市民1人1人の行動が大切であることを学ぶことができるようになっている。 また,印刷媒体として子供用テキスト『にじいろタウンKidsPassport』を作成した。これはにじいろタウンへのパスポートという位置づけとなっている。マンガやぬりえを多用した他,調べ学習の提案,自身にできることを考え実践させる工夫などを盛り込んでいる。加えて,大人用教材運用マニュアル『にじいろタウン取扱説明書』を作成し,指導にあたる大人の方への配慮もしている。
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