研究課題/領域番号 |
17700564
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
食生活学
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研究機関 | 滋賀県立大学 |
研究代表者 |
廣瀬 潤子 滋賀県立大学, 人間文化学部, 助手 (40381917)
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研究期間 (年度) |
2005 – 2006
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研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
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配分額 *注記 |
3,600千円 (直接経費: 3,600千円)
2006年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2005年度: 2,600千円 (直接経費: 2,600千円)
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キーワード | 母乳 / IgA / 免疫複合体 / 食物アレルギー / 食事調査 / 授乳婦 / オボムコイド / 哺乳量 / 食事摂取基準 |
研究概要 |
乳児の哺乳量を調査した。1〜5ヶ月齢では北陸地方801ml/日、関西地方811ml/日であった。昨年度々同様、食事摂取基準2005年版で示されている哺乳量780ml/日より両地区とも多い結果であった。 母乳保育中の母親に、通常の食事よりも高タンパク質・高脂肪の市販レトルトカレーを摂取してもらった前後での母乳中の成分変化を検討した。カレー摂取前と比較して、摂取2時間後および4時間後では母乳中の総IgA量、タンパク質含量およびトリグリセリド含量は変動しなかった。昨年度行った研究で、1例にゆで卵摂取2時間後に母乳中オボムコイド量が3倍になった場合があったが、多くの場合は短時間での変動は大きくないものと考える。しかしながら、特定のタンパク質が遊離で母乳中へ分泌される状況を解析するには、卵摂取の履歴やほかの食品との食べ合わせなどが今後検討すべき課題と考える。 また、母乳中に、鶏卵オボムコイド以外のタンパク質(牛乳カゼイン、ベータラクトグロブリン、小麦グリアジン、そば、落花生)も母乳中に免疫複合体と特異的IgAの存在が認められ、母親が経口摂取したタンパク質に普遍的な現象であり、それを飲んでいる乳児の食物アレルギーの有無とも関連しなかった。さらにラットにおいて、母乳哺育により、母親が摂取した食物タンパク質に特異的に乳児の経口免疫寛容が誘導されることを確認した。 また母乳と同じ外分泌液である唾液にも食品タンパク質特異的IgAと食品タンパク質とIgAの免疫複合体が存在していた。唾液中の免疫複合体や食品タンパク質特異的IgAは、乳児、若年成人女性、授乳婦、50歳代男女と性別、年齢に関係なく存在していた。
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