研究課題/領域番号 |
17700627
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
教育工学
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研究機関 | 独立行政法人メディア教育開発センター |
研究代表者 |
田口 真奈 独立行政法人メディア教育開発センター, 研究開発部, 助教授 (50333274)
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研究期間 (年度) |
2005 – 2006
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研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
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配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
2006年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2005年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
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キーワード | FD / 教師の成長 / 初任者研修 / 高等教育 / 大学教育 |
研究概要 |
ファカルティ・デベロップメントは大学院において義務化されるなど、その必要性の認識は高く、それに取り組む大学も増加している。特に学生による授業評価はほとんどの高等教育機関に導入されているが、それが授業改善に有効に活用されているとは言い難い。その理由の一つとして、具体的に大学教員をどう支援していくべきかが明確ではないことがあげられる。こうした問いに答えるためには、まず、研究者として認められた結果、職を得た大学教員が、教師としての第一歩を踏み出したときに、どこに困難を感じ、どのようにしてそれを克服しているのかといった「教師としての成長」に関する基礎的研究が不可欠である。本研究は、大学初任者の教師としての成長過程を質問紙調査と個人を対象とした追跡調査によって明らかにすることを目的としたものである。質問紙調査からは、初任者が教育方法に関してもっとも不安を感じていること、ただし教育方法に関する研修に対する教員の必要性は必ずしも高くはなく、有効なサポート方法の検討が課題であることが示唆された。また、教育方法やITに関わる内容について機関による十分なサポートが提供されておらず、特に、小規模な機関においては、その必要性が認められているにもかかわらず、サポートが十全でない状況が明らかとなった。次に大学教員初任者の初年次の不安と期待を、ケーススタディによって明らかにした。大学専任教員の経験のまったくない初任者を選定し、4月の初授業から定期的に1年間の授業を記録・観察し、授業後のインタビューなどのデータを分析した結果、「教育システム」に対する不安が大きく、改善が望まれること、教育方法に関してはニーズが多様であるため画一的な研修内容では期待に答えられないこと、不安への対処のみならず、新たな期待をもつようなサポートも必要であることなどが示唆された。
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