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授時暦の数理構造とその注釈者の研究

研究課題

研究課題/領域番号 17700633
研究種目

若手研究(B)

配分区分補助金
研究分野 科学社会学・科学技術史
研究機関中部大学

研究代表者

小林 博行  中部大学, 人文学部, 助教授 (00293952)

研究期間 (年度) 2005 – 2006
研究課題ステータス 完了 (2006年度)
配分額 *注記
1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2006年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
2005年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
キーワード授時暦 / 数理 / 唐順之 / 暦法 / 天文学史 / 大統暦 / 貞享暦
研究概要

1、授時暦の数理構造そのもの
授時暦はきわめて合理的に構成されており、わずかな点をのぞけば球面天文学的に理解可能である。問題がのこる部分は大きく分けて、テキストの不備によるものと、天文学的モデルに由来するものとがある。後者はこの研究期間中に発表された曲安京の論文、および藪内清・中山茂の共著書に論じられているが、いずれも十分とはいえないように思われる。もっともこの点を突きつめるには、東西の天文学史への深い知識とともに、理論、モデル、シミュレーション等に関する科学哲学的な考察が必要になるであろう。ひいては「合理的」「理解」等の意味も問い直さなければならなくなるだろうが、そうしたレベルをべつにすれば、本研究で授時暦の数理構造はほぼ解明できた。
2、授時暦注釈者それぞれのもつ特徴
授時暦の多くの注釈者のなかでも、中国では黄宗義や梅文鼎、日本では関孝和や建部賢弘の名がよく知られているが、これらの人々は『元史』暦志のような正統的な(だが不備の多い)テキストではなく、〓雲路や黄鼎などの著作を参照している。本研究でわかったことは、〓雲路や黄鼎はさらに唐順之を中心とする16世紀中頃の研究グループを参照しているということ、またこのグループは授時暦と回回暦を比較し、算盤をあやつるなど新奇なものに目を向けるとともに、弧矢割円術を復活し、天元術を理解しようと努めるなどすたれていた数学・天文暦学を再興しようと試みているということである。唐順之は数・理・義(意味)について論じた書簡を残しており、上記1との関係でも注目すべきである。

報告書

(2件)
  • 2006 実績報告書
  • 2005 実績報告書

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公開日: 2005-04-01   更新日: 2016-04-21  

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