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三峡ダムと長江分水プロジェクトが東シナ海の海洋環境に及ぼす影響に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 17710014
研究種目

若手研究(B)

配分区分補助金
研究分野 環境動態解析
研究機関愛媛大学

研究代表者

郭 新宇  愛媛大学, 沿岸環境科学研究センター, 助教授 (10322273)

研究期間 (年度) 2005 – 2006
研究課題ステータス 完了 (2006年度)
配分額 *注記
3,600千円 (直接経費: 3,600千円)
2006年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
2005年度: 2,800千円 (直接経費: 2,800千円)
キーワード環境変動 / 三峡ダム / 東シナ海 / 南水北調 / 長江 / 渤海 / 栄養塩 / 黄河
研究概要

初年度に潮汐と河川流量を導入して、モデルの改良を図り、長江と黄河から淡水供給による形成された河川プルームの季節変動を再現できた。このモデルを利用して、さらに経年変動を調べることが昨年度の主要目標である。
過去50年間、長江の流量は大きく変動していなかったが、黄河の流量は50年代から徐々に減り、最近になって、50年代の2〜3割まで減少している。したがって、長江より黄河の流量激減に対する海洋の応答を明らかにする必要がある。そのため、1950年〜2000年の黄河流量を10年毎に平均して、季節変動を有する5つの気候値を用いて、モデル応答実験を行った。応答実験では、黄河河川流量以外の要素が変わらないと仮定した。
応答実験の結果から、特に渤海海峡を通した渤海と黄海の海水交換量の変動を注目して、解析を行った。黄河流量の減少に伴い、渤海海峡での交換流量も減少していることが確認できた。さらに、渤海海峡での交換流量の減少は黄河流量の減少との間に大きな時間差があることも分かった。黄河流量の減少は主に夏季に起こったが、渤海海峡での交換流量の減少は翌年の春に生じる。その理由は黄河プルームの挙動にある。黄河プルームは夏季には渤海海峡に到達せず、南東風により渤海中央部に到達することがモデル結果と観測データから分かっている。秋季になると、北西風により、黄河プルームが渤海南部に戻り、冬季と翌年の春季に渤海海峡から黄海に流出する。冬季の渤海海峡の流動構造は風により支配されているため、海峡での交換流量に経年変動はあまり見られなかったが、春季の渤海海峡の流動構造は密度流に支配されているため、経年変動が顕著になっている。そのため、渤海海峡での交換流量は春季の応答(減少)が最も大きくなっている。ただし、渤海海峡の流動構造は密度流以外の成分もあるため、河川流量の7割減に対して、渤海海峡での交換流量の減少は最大で2割しかなかった。

報告書

(2件)
  • 2006 実績報告書
  • 2005 実績報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて 2006

すべて 雑誌論文 (1件)

  • [雑誌論文] The Kuroshio onshore intrusion along the shelf break of the East China Sea : the origin of the Tsushima Warm Current2006

    • 著者名/発表者名
      Guo X., Miyazawa, Y., Yamagata, T.
    • 雑誌名

      Journal of Physical Oceanography 36・12

      ページ: 2205-2231

    • 関連する報告書
      2006 実績報告書

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公開日: 2005-04-01   更新日: 2016-04-21  

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