研究課題/領域番号 |
17710125
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
社会システム工学・安全システム
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研究機関 | 中央大学 (2007) 筑波大学 (2005-2006) |
研究代表者 |
後藤 順哉 中央大学, 理工学部, 准教授 (40334031)
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研究期間 (年度) |
2005 – 2007
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研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
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配分額 *注記 |
2,900千円 (直接経費: 2,900千円)
2007年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
2006年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
2005年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
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キーワード | ポートフォリオ最適化 / value-at-Risk(vaR) / conditional VaR (CVaR) / 汎化誤差 / 分数計画 / ノルム / CVaR最小化 / VaR最小化 / ポートフォリオ選択 / 新聞売り子問題 / 凸計画問題 / 平均-リスクモデル / リスク・マネジメント |
研究概要 |
本年度は主に機械学習の分野で用いられる汎化誤差のアイデアを取り入れることで、推定誤差に対して頑健なポートフォリオ最適化モデルの構築を行った。従来のポートフォリオ選択モデルが事前の意味でパフォーマンスの最適性を実現するのに対し、本モデルは汎化誤差と呼ばれる、ある種の事後的なパフォーマンスを評価し、それの向上を目指すモデルとなっている。具体的には、ノンパラメトリックな仮定の下で、ポートフォリオの損失がある特定の閾値を超える確率の上・下限値を導出し、その上・下限値を最小にするようなポートフォリオ最適化問題を提示した。これらは特定の分布を仮定せずに得られており、分布の特定が難しい金融資産収益率などに有効であると同時に、資産数に対する依存度が低いことから、資産数の方がサンプル数よりも大きいことが頻繁に生じるポートフォリオ選択において好ましいモデルと思われる。さらに具体的に述べると、導出された上・下限値においてVaRおよびCVaRが自然に現れること、及び、ポートフォリオ・ベクトルのノルムによってVaRおよびCVaRを基準化したものを最小化することが事後的なパフォーマンスを向上させる可能性があることが示された。前者は,VaRおよびCVaRの正当性を示すものであり、後者は分散最小化ポートフォリオ選択問題にノルム制約を導入し、その推定誤差の減少を指摘したDeMigue1らの結果を連想させるものであり、VaRおよびCVaRと推定誤差との結びつきを示唆している。
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