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ゼオライトの吸着能を利用した安全性の高い滅菌法の開発

研究課題

研究課題/領域番号 17710130
研究種目

若手研究(B)

配分区分補助金
研究分野 社会システム工学・安全システム
研究機関独立行政法人産業技術総合研究所

研究代表者

伊藤 秀幸  産総研, 研究員 (40397229)

研究期間 (年度) 2005 – 2006
研究課題ステータス 完了 (2006年度)
配分額 *注記
3,600千円 (直接経費: 3,600千円)
2006年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
2005年度: 2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
キーワードゼオライト / ホルムアルデヒド / 滅菌 / 吸着 / 脱離
研究概要

ホルムアルデヒド(HCHO)は菌やウイルスに対して高い殺菌作用を示し,滅菌ガスとして従来用いられているエチレンオキサイドガスよりも簡便に扱えるため,代替ガスとして有望視されている。しかし,HCHOはその腐食性や残留毒性および発ガン性が問題とされており,HCHO源の安全な取り扱い方法の開発が強く求められている。ところでゼオライトは吸着能,イオン交換能および固体酸性を有しており,様々な分野で用いられている。これらのゼオライトの物理的化学的性質を応用して,ゼオライト細孔内にHCHOを安定に保持できれば,HCHOを安全に取り扱うことが可能となると期待される。そこで本研究ではY型ゼオライト上でのHCHOの吸着/脱離挙動および滅菌システムへの応用の可能性について検討した。
HCHOの吸着状態についてTG/DTA, 13C CP/MAS NMRを用いて検討した結果,室温ではHCHOはY型ゼオライト細孔内に分子状に安定して存在していることが示された。それに対し,HCHO貯蔵剤として従来用いられている焼石膏にHCHOを吸着させたサンプルでは室温でもHCHOの脱離が進行する。これはY型ゼオライトではHCHOはアルカリ金属カチオンとの強い相互作用により安定な吸着状態を維持しているためと考えられる。さらにHCHO吸着後にY型ゼオライトを加熱した場合,50℃以上でHCHOは燃焼することなく脱離し,発生したHCHOは滅菌能を示すことが明らかとなった。また,HCHO濃度は加熱温度に強く依存することが見出された。
以上の結果より,Y型ゼオライトではアルカリ金属カチオンとの相互作用によりHCHOが室温で安定に吸着しており,安全性の高いHCHO貯蔵剤としての可能性が示された。また,加熱条件によりHCHO濃度の制御が容易であり,滅菌に必要最低限の濃度に抑えることにより腐食や残留毒性の低減につながると期待される。

報告書

(1件)
  • 2005 実績報告書

URL: 

公開日: 2005-04-01   更新日: 2016-04-21  

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