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観光事業の側面から捉えた「音楽都市ウィーン」の生成に関する文化史的研究

研究課題

研究課題/領域番号 17710196
研究種目

若手研究(B)

配分区分補助金
研究分野 地域研究
研究機関横浜国立大学 (2006-2007)
秋田大学 (2005)

研究代表者

小宮 正安  横浜国立大学, 教育人間科学部, 准教授 (80396548)

研究期間 (年度) 2005 – 2007
研究課題ステータス 完了 (2007年度)
配分額 *注記
2,800千円 (直接経費: 2,800千円)
2007年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
2006年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
2005年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
キーワード文化史 / 観光学 / 都市論 / 芸術諸学 / 社会学 / モーツァルト / ウィーン / フェスティヴァル / 音楽受容史
研究概要

本研究では、数あるヨーロッパの都市の中でなぜウィーンのみに「音楽都市」というイメージが具わり現代に至っているのかというテーマについて、観光事業を切り口として文化史的にアプローチした。とりわけ研究の最終年度にあたる今年度は、包括として次の4点を明らかにした。
・ ハプスブルク帝国は、統一ドイツの覇権を巡ってプロイセンと熾烈な競争を展開し、その際「ドイツ芸術の護り手」として自らの優位を広く知らしめるため、ドイツ美学の中でもとりわけ重んじられていた音楽に着目し、首都ウィーンを「音楽都市」としてアピールした。
・ この流れがオーストリア共和国にも受け継がれた。共和国は、国のアイデンティティを確保し、観光立国として繁栄させるために、「音楽都市ウィーン」のイメージを広め、数多くの観光客を誘致することを必須の課題とした。
・ 特に第二次世界大戦以降、共和国が自治権を取り戻し、中立国として再出発するに及び、「音楽」による平和的文化交流の場として「音楽都市ウィーン」のイメージがクローズアップされるようになった。さらに1960年代以降における観光産業の隆盛により、「音楽都市ウィーン」のイメージはさらに強固なものとなった。
・ ただしマス・トゥーリズムヘの迎合一辺倒ではなく、利便性に富んだ資料館や図書館を作ったり、音楽をテーマにした企画展を開催したりと、専門家や音楽愛好家のニーズにも応える幅広い政策が、官民の協力によっておこなわれている。これは我が国の文化事業にとっても、重要な示唆となる状況に他ならない。

報告書

(3件)
  • 2007 実績報告書
  • 2006 実績報告書
  • 2005 実績報告書
  • 研究成果

    (20件)

すべて 2007 2006 2005

すべて 雑誌論文 (18件) (うち査読あり 3件) 図書 (2件)

  • [雑誌論文] ヴェネツィアの向こう側 ワーグナーとその周辺2007

    • 著者名/発表者名
      小宮正安
    • 雑誌名

      年刊ワーグナー・フォーラム2007

      ページ: 88-102

    • 関連する報告書
      2007 実績報告書
    • 査読あり
  • [雑誌論文] チェコvsドイツの彼方ヘ ウオーンのドヴォルザークとその周辺2007

    • 著者名/発表者名
      小宮正安
    • 雑誌名

      フィルハーモニー 79

      ページ: 16-22

    • 関連する報告書
      2007 実績報告書
    • 査読あり
  • [雑誌論文] スッペとフロトーのオペラ2007

    • 著者名/発表者名
      小宮正安
    • 雑誌名

      日本経済新聞(朝刊) 10月28日

      ページ: 32-32

    • 関連する報告書
      2007 実績報告書
    • 査読あり
  • [雑誌論文] ドコがヘンだよ?蝶々夫人! 「オリエンタリスム」と「日本の美」との狭間で2007

    • 著者名/発表者名
      小宮 正安
    • 雑誌名

      レコード芸術 56巻・3号

      ページ: 66-69

    • 関連する報告書
      2006 実績報告書
  • [雑誌論文] モーツァルトの向こう側 フラティスラウァ2007

    • 著者名/発表者名
      小宮 正安
    • 雑誌名

      日本フィルハーモニー交響楽団 第588回東京定期演奏会プログラム

      ページ: 12-13

    • 関連する報告書
      2006 実績報告書
  • [雑誌論文] バイロイ卜的?ザルツブルク的? 「東京のオペラの森」を考える2007

    • 著者名/発表者名
      小宮 正安
    • 雑誌名

      東京のオペラの森 公演プログラム2007

      ページ: 60-61

    • 関連する報告書
      2006 実績報告書
  • [雑誌論文] 「豪華」と「一流」の狭間で ワーグナー・オペラの変遷2007

    • 著者名/発表者名
      小宮 正安
    • 雑誌名

      東京のオペラの森 公演ブログラム2007

      ページ: 64-64

    • 関連する報告書
      2006 実績報告書
  • [雑誌論文] ウイーン少年合唱団 「天使の歌声」の以外な秘密2007

    • 著者名/発表者名
      小宮 正安
    • 雑誌名

      ムジカノーウア 38巻・4号

      ページ: 78-81

    • 関連する報告書
      2006 実績報告書
  • [雑誌論文] モーツァルトは何を飲んだか? 18世紀後半のウィーンの飲食文化2006

    • 著者名/発表者名
      小宮 正安
    • 雑誌名

      レコード芸術 55巻・6号

      ページ: 29-30

    • 関連する報告書
      2006 実績報告書
  • [雑誌論文] 「ワルツ王」の光と影 ヨハン・シュトラウスの生涯2006

    • 著者名/発表者名
      小宮 正安
    • 雑誌名

      「こうもり」フロクフム(新国立劇場)

      ページ: 18-20

    • 関連する報告書
      2006 実績報告書
  • [雑誌論文] 日本初演『タフネ』 その魅刀への期待2006

    • 著者名/発表者名
      小宮 正安
    • 雑誌名

      二機会通信 268号

      ページ: 4-5

    • 関連する報告書
      2006 実績報告書
  • [雑誌論文] キーワードで読むワーグナー小事典2006

    • 著者名/発表者名
      小宮 正安
    • 雑誌名

      NOMORI PRESS 6号

      ページ: 3-4

    • 関連する報告書
      2006 実績報告書
  • [雑誌論文] 狂言とオペラと-狂言風オペラ『フィガロの結婚』の試み2006

    • 著者名/発表者名
      小宮正安
    • 雑誌名

      言語(大修館書店) 3月号

      ページ: 2-3

    • 関連する報告書
      2005 実績報告書
  • [雑誌論文] 「職人の都」の世紀末芸術2005

    • 著者名/発表者名
      小宮正安
    • 雑誌名

      秋田さきがけ新報 (5月25日夕刊)

      ページ: 7-7

    • 関連する報告書
      2005 実績報告書
  • [雑誌論文] オペラに映るウィーンの歩み:『アルフォンソとエストレッラ』(シューベルト作曲)2005

    • 著者名/発表者名
      小宮正安
    • 雑誌名

      レコード芸術(音楽之友社) 5月号

      ページ: 242-245

    • 関連する報告書
      2005 実績報告書
  • [雑誌論文] オペラに映るウィーンの歩み:『ナクソス島のアリアドネ』(R・シュトラウス作曲)2005

    • 著者名/発表者名
      小宮正安
    • 雑誌名

      レコード芸術(音楽之友社) 7月号

      ページ: 251-254

    • 関連する報告書
      2005 実績報告書
  • [雑誌論文] オペラに映るウィーンの歩み:『ばらの騎士』(R・シュトラウス作曲)2005

    • 著者名/発表者名
      小宮正安
    • 雑誌名

      レコード芸術(音楽之友社) 9月号

      ページ: 249-252

    • 関連する報告書
      2005 実績報告書
  • [雑誌論文] オペラに映るウィーンの歩み:『ウィーン気質』(J・シュトラウスII世作曲)2005

    • 著者名/発表者名
      小宮正安
    • 雑誌名

      レコード芸術(音楽之友社) 11月号

      ページ: 263-266

    • 関連する報告書
      2005 実績報告書
  • [図書] 愉悦の蒐集 ヴンダーカンマーの謎2007

    • 著者名/発表者名
      小宮正安
    • 総ページ数
      222
    • 出版者
      集英社
    • 関連する報告書
      2007 実績報告書
  • [図書] ハプスブルク恋物語 700年王朝に秘められた愛憎劇2006

    • 著者名/発表者名
      小宮 正安(共著)
    • 総ページ数
      157
    • 出版者
      新人物往来社
    • 関連する報告書
      2006 実績報告書

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公開日: 2005-04-01   更新日: 2016-04-21  

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