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楽譜出版活動揺籃期のイングランドにおける作品伝達の変容

研究課題

研究課題/領域番号 17720019
研究種目

若手研究(B)

配分区分補助金
研究分野 美学・美術史
研究機関広島大学

研究代表者

能登原 由美  広島大, 教育学研究科, 助手 (60379865)

研究期間 (年度) 2005 – 2007
研究課題ステータス 完了 (2007年度)
配分額 *注記
2,900千円 (直接経費: 2,900千円)
2007年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
2006年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
2005年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
キーワード16世紀イングランド / 手稿譜 / 楽譜出版 / 作品伝達
研究概要

本年度は、16世紀前半のイングランドで編纂された手稿譜集の調査を行った上で、16世紀全体の手稿譜集と印刷譜集の比較考察を行った。
(1)16世紀前半に成立したとみられる現存の手稿譜集17点について、手稿譜集の内容(音楽ジャンルや作曲家名など)について検証した。
(2)上記17点のうち、現物を調査することのできた14点について、楽譜集の形態(大きさ、フォリオ数、手書き/印刷譜集、装丁状態など)、写譜の状態(写譜者の人数、写譜の順序、写譜技術の甲乙、装飾性、修正状況など)を検証した。
(3)昨年度調査した16世紀後半の手稿譜集との比較考察を行った。その結果、16世紀前半から後半にかけて、写譜が煩雑で装飾のない簡素な作りの手稿譜集が急増していることが明らかとなった。これらの手稿譜集は、全体に統一性がなく、成立までに長時間を要したとみられることから、献呈用ではなく演奏用など自らのために楽譜を書きためた結果成立した楽譜集と考えられた。
(4)手稿譜集の特徴を印刷譜集のそれと比較考察した。その結果、手稿譜、印刷譜という2つのメディアにおいて、作曲家の位置づけが大きく変化していることが明らかとなった。
(5)さらに、2つのメディアの位置づけを、楽譜受容の場、とりわけ宗教改革の旧教徒(カトリック教徒)の活動において考察した。その結果、カトリック教徒は楽譜というメディアを信仰生活の維持やネットワーク作りにおいて利用していることが明らかとなった。同時に、手稿譜、印刷譜という異なるメディアそれぞれの特性の相違も浮かび上がった。

報告書

(2件)
  • 2006 実績報告書
  • 2005 実績報告書
  • 研究成果

    (2件)

すべて 2007 2006

すべて 雑誌論文 (2件)

  • [雑誌論文] 宗教改革期イングランドのカトリック教徒の活動における楽譜メディアの意義2007

    • 著者名/発表者名
      能登原 由美
    • 雑誌名

      音楽文化教育学 研究紀要 XIX(印刷中)

    • NAID

      120006346300

    • 関連する報告書
      2006 実績報告書
  • [雑誌論文] 16世紀後半のイングランドにおける写本の成立過程〜現存資料の調査をもとに〜2006

    • 著者名/発表者名
      能登原 由美
    • 雑誌名

      音楽文化教育学 研究紀要 X VIII(印刷中)

    • NAID

      120006346293

    • 関連する報告書
      2005 実績報告書

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公開日: 2005-04-01   更新日: 2016-04-21  

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