研究課題/領域番号 |
17720058
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
ヨーロッパ語系文学
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研究機関 | 明治大学 |
研究代表者 |
ホルト ジェニファー 明治大学, 文学部, 講師 (50386413)
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研究期間 (年度) |
2005 – 2006
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研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
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配分額 *注記 |
3,400千円 (直接経費: 3,400千円)
2006年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
2005年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
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キーワード | 英米文学 / 教育学 / 社会学 / 西洋史 / 地域学 |
研究概要 |
本年度は、二つの側面で研究を進めた。 (1)研究のメインテーマに関し次のような活動を行った。 1.『シテイズン・シップについての書籍』に関する調査。 この研究の目的はヴィクトリア朝時代のイギリスにおいて、どのように宗教的観念や政治的観念が‘citizenship education'に影響を与えたかを知ることである。イギリスで初めてシテイズン・シップについて書かれた本は、‘Christian Socialist'運動により多大な影響を受けた作家、H.O.Arnold ForsterのThe Citizen Reader(1885)である。‘Christian Socialist'の資料には、理想的な市民というのは、政治的活動に参加し、また、社会のために‘self-sacrifice'する市民であると述べられている。それとは対照的に、シテイズン・シップについての書籍は、市民は政治的活動に参加するべきではなく、社会のために‘self-sacrifice'のみするべきであると述べている。 2.『少年労働とシティズンシップ』に関する調査 労働階級の子供と中流・上流階級の子供のシティズン・シップ教育は異なっている。その件で、少年労働についての資料(政府委員会レポート、反少年労働運動の資料、児童文学)を調査し、煙突掃除をする少年達の問題に集中した。19世紀の前半の反少年労働の資料で、煙突掃除をする子供は虐げられた黒人奴隷と比較された。反少年運動労働を指示する作家達は、奴隷制度廃止論者と同じ思想である‘Universal Brotherhood of Man'の考えについて言及し、且つ民主主義の意見を伝えた。逆説的に、民主主義が進んでいるはずの19世紀の後半で、児童文学作家達は人権について語ることをやめ、労働階級の子供は先天的に中流・上流階級の子供より劣っているということを強調した。 (2)次のタイトルで草稿執筆を進めた。 Public School Literature, Civic Education and the Politics of Adolescence. この本のために、シティズン・シップの歴史をMichel Foucaultの理論で考えた。 この研究のため、200冊ほどの本を収集しました。その他、18年8月〜9月、19年3月こ、リーズ大学図書館、大英図書館にて本テーマに関する史料調査。収集を行いました。
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