研究課題/領域番号 |
17720098
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
言語学
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研究機関 | 独立行政法人国立国語研究所 |
研究代表者 |
丸山 岳彦 独立行政法人国立国語研究所, 研究開発部門, 研究員 (90392539)
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研究期間 (年度) |
2005 – 2006
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研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
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配分額 *注記 |
2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
2006年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2005年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
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キーワード | 言い直し / 話し言葉 / 自発音声コーパス / 話しことば |
研究概要 |
本研究では、現代日本語の話しことばに現れる言い直し表現を大量に収集し、その体系化と実態調査を行うことを目的とする。本年度は、『日本語話し言葉コーパス(CSJ)』に対して言い直し表現のアノテーション作業を実施した。CSJに含まれる自発音声199講演(約50万語分)を観察し、6,722個の言い直し表現を人手で抽出した。これらの言い直し表現について、形態的・機能的な観点から分析を行ったところ、以下の5つの機能的な類型に分類できることが分かった。自発的な話し言葉に現れる言い直し表現は、これらの類型によって体系付けることができる。 1.発音エラーに伴う言い直し 2.単純な繰り返し 3.語彙的な誤りに伴う言い直し 4.情報不足に伴う言い直し 5.別表現への言い換え さらに、CSJに付与されている種々の言語外要因に関するデータと言い直し表現の出現傾向の関係について、分析を行った。例えば、講演に対する話者の意識(得手・不得手)と言い直し表現の出現傾向を分析したところ、一般的なスピーチ(「模擬講演」)では、自分は講演が不得手だと答えた話者ほど言い直し表現が頻出していることが分かった。一方、各種学術学会での発表(「学会講演」)では、得手と答えた話者でも言い直し表現が頻出している場合が多く、話者の意識と行動とにずれが生じていることが確認された。 一連の研究成果については、日本語文法学会第7回大会、国際シンポジウム(LPSS-Linguistic Patterns in Spontaneous Speech)、および言語処理学会第13回年次大会で発表を行った。
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