研究課題
若手研究(B)
現地調査を引き続き行うために、8〜9月にかけてメキシコに滞在した。現地では、昨年度に引き続きメキシコ国立公文書館において原史料の調査を継続した。とりわけ、今回は同文書館内Mapoteca所蔵の関連史料を数多く参照し、地図や図版史料を写真という形で持ち帰ることができた。また、必要な文献で未入手だったものについても、メキシコ滞在中に手に入れることができた。さらに同地での2度の発表機会(下記)では、現地研究者との有意義な意見交換をすることができた。それ以外の期間については、昨年度以降に収集してきた史料の分析を進め、その成果を口頭発表いう形で積極的に発表した。口頭発表をしたのは、CANELA学会(5月27日、南山大学)、日本ラテンアメリカ学会(6月3日、アジア経済研究所)、社会人類学高等研究院での講演(9月13日、メキシコ市)、メキシコ国立自治大学歴史学研究所での研究発表(9月14日、メキシコ市)である。その上でさらに考察を深め、研究論文(次頁記載のもの)として公表した。研究論文の主たる内容は、土地権利認定書(論文では「権原証書」と訳した)のこれまでの研究の概要と問題点の指摘、ならびに、メキシコ盆地南東部の数村落のナワトル語文書の個別事例分析である。前者は昨年度までに収集した主にスペイン語の資料をもとに研究動向を整理し、本研究のみならずメキシコやその他の国々の研究者にも有益となる当該研究テーマの問題点と今後の方向性を示そうとした。後者については、これまで総括的にしか扱われてこなかった事例をナワトル語原文に基づいて詳細に分析し、16世紀(スペイン征服)以前の概念が17世紀以降に編纂されたこれら文書群に反映されている点を明らかにした。
すべて 2007
すべて 雑誌論文 (4件)
立命館信語文化研究 18巻4号
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メソアメリカ先住民の多義的アイデンティティ(神戸市外国語大学 外国学研究) 68
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Cuadernos CANELA : Actas del XVIII Congreso de Literatura, Historia-Pensamiento y Metodologia (2006) Vol. XVIII
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