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集落・墓地遺跡の動態からみた古墳時代北部九州における集団間関係の研究

研究課題

研究課題/領域番号 17720202
研究種目

若手研究(B)

配分区分補助金
研究分野 考古学
研究機関九州大学

研究代表者

辻田 淳一郎  九州大学, 人文科学研究院, 講師 (50372751)

研究期間 (年度) 2005 – 2006
研究課題ステータス 完了 (2006年度)
配分額 *注記
1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
2006年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
2005年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
キーワード古墳時代 / 北部九州 / 集団間関係 / GIS / 遺跡の動態 / 遺蹟の動態
研究概要

本研究は,北部九州地域を対象として,古墳時代の集落遺跡及び墓地遺跡の分布動態を通時的に整理することを通じて,集団間関係の具体像を明らかにすることを目的としている。平成17年度は,GISの整備と北部九州各県の古墳の分布に関する調査を行った。平成18年度は,前年度のデータをさらに増補した上で,特に博多湾沿岸地域の集落遺跡の分布についてデータの収集を行った。また前期古墳を中心として編年基準を検討し,3〜6世紀代の墳墓遺跡のデータを時期的に整理することで,分布の変遷をGIS上で表現することが可能となった。さらに,副葬品として鏡が出土した前期古墳の築造パターンに関する検討を行い,関連資料も含めて鏡自体の調査・分析を並行して実施した。その結果,博多湾沿岸では,(1)鏡を副葬する古墳が3世紀代に築造された後は,その周辺で古墳の築造が継続する場合としない場合があること,また(2)4世紀後半代に60mを超す規模を持つ前方後円墳が複数築造されるが,5世紀前半になるとそうした前方後円墳の築造が一時的に減少すること,そして(3)5世紀後半から6世紀前半にかけて,再び各地で前方後円墳の築造が活発化すること,などが具体的に明らかとなった。集落遺跡については,3〜4世紀代の拠点的集落が4世紀末〜5世紀にかけての段階で終了することから,墳墓の様相とあわせて,この段階に集団間関係の再編も含めた大きな社会変動があったことが想定される。他方で,古墳の分布と集落遺跡の分布とが必ずしも一対一で対応関係にあるわけではないことも明らかとなり,北部九州以外の他地域も含めた比較検討が今後とも必要である。以上の調査・研究の結果,集団間関係の具体相とその動態を把握するための方法論の基礎整備という点で,一定の成果が得ることができたと考える。

報告書

(2件)
  • 2006 実績報告書
  • 2005 実績報告書
  • 研究成果

    (7件)

すべて 2007 2006 2005

すべて 雑誌論文 (5件) 図書 (2件)

  • [雑誌論文] 古墳時代前期における鏡の副葬と伝世の論理-北部九州地域を対象として-2007

    • 著者名/発表者名
      辻田淳一郎
    • 雑誌名

      史淵 144

      ページ: 1-33

    • NAID

      120000987793

    • 関連する報告書
      2006 実績報告書
  • [雑誌論文] 技術移転とアイデンティティ2007

    • 著者名/発表者名
      辻田淳一郎
    • 雑誌名

      東アジアと日本 : 交流と変容 統括ワークショップ報告書

      ページ: 53-61

    • 関連する報告書
      2006 実績報告書
  • [雑誌論文] Formation and Transformation of the Prestige good system and Identity : the case of the Japanese Archipelago from the 3^<rd> through the 5^<th> Centuries.2007

    • 著者名/発表者名
      TSUJITA, Jun' ichiro
    • 雑誌名

      Bulletin of Japan Society for the Promotion of Science 21^<st> Century COE Program(Humanities), East Asia and Japan : Interaction and Transformations Vol. 4

      ページ: 53-89

    • 関連する報告書
      2006 実績報告書
  • [雑誌論文] 福岡市西区元岡池ノ浦古墳・峰古墳の墳丘測量調査と電気探査の成果2006

    • 著者名/発表者名
      宮本一夫, 辻田淳一郎, 牛島恵輔, 水永秀樹, 田中俊昭, 黒木貴一
    • 雑誌名

      九州考古学 81

      ページ: 53-70

    • 関連する報告書
      2006 実績報告書
  • [雑誌論文] 福岡市西区元岡・塩除古墳の墳丘測量調査と電気探査の成果2005

    • 著者名/発表者名
      宮本一夫, 辻田淳一郎, 牛島恵輔, 水永秀樹, 田中俊昭, 今井隆博
    • 雑誌名

      九州考古学 80

      ページ: 69-83

    • 関連する報告書
      2005 実績報告書
  • [図書] 『東アジア古代国家論-プロセス・モデル・アイデンティティ-』の「威信財システムの成立・変容とアイデンティティ」(31-64頁)(を分担執筆)(田中良之・川本芳昭(編))2006

    • 著者名/発表者名
      辻田淳一郎(共著)
    • 総ページ数
      385
    • 出版者
      すいれん舎.
    • 関連する報告書
      2006 実績報告書
  • [図書] 東アジア古代国家論(仮),威信財システムの成立・変容とアイデンティティ(31-64頁)を分担執筆2006

    • 著者名/発表者名
      辻田淳一郎(共著)
    • 出版者
      すいれん舎(in press)
    • 関連する報告書
      2005 実績報告書

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公開日: 2005-04-01   更新日: 2016-04-21  

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