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折衷土器から見た異文化受容-古墳出現前後の日本と朝鮮半島の土器を基に-

研究課題

研究課題/領域番号 17720206
研究種目

若手研究(B)

配分区分補助金
研究分野 考古学
研究機関(財)大阪市文化財協会

研究代表者

寺井 誠  大阪市文化財協会, 文化財研究部, 学芸員 (60344371)

研究期間 (年度) 2005 – 2007
研究課題ステータス 完了 (2007年度)
配分額 *注記
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
2007年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
2006年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
2005年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
キーワード考古学 / 朝鮮半島系土器 / 折衷土器 / 北部九州系土器 / 異文化受容 / 搬入土器 / 楽浪系土器 / 格子タタキ
研究概要

本研究は古墳出現前後の日本列島と朝鮮半島における互いの土器の搬入や模倣・折衷のあり方を通じて,両地域の相互交渉を明らかにすることである。今年度,特に重点を置いたのは,韓国慶尚南道固城郡の東外洞遺跡で出土している北部九州系高杯で,当遺跡以外でほとんど見つかっていないという点に関心を持っていた。そこで,国立中央博物館にて実物資料の観察を行うとともに,比較のため北部九州在来の高杯の調査も行った。その結果,東外洞遺跡のものが口径20cm前後と小さく,北部九州と異なるものの,外形や旋文に類似点が認められることから,北部九州の影響を受けて,固城郡に局地的に成立したものと考えた。さらに東外洞遺跡については立地や朝鮮半島南海岸の同時期の遺跡を含めた検討を行い,原三国時代から三国時代初頭にかけての海上ネットワークの重要な拠点であり,交易の中継地であることを示した。この研究成果については,「中継地の形成-固城郡東外洞遺跡の検討を基に-」で発表した。
また,原三国時代から三国時代初頭にかけての両耳付壺の集成を行い,各地域の特徴を整理するとともに,日本で出土している搬入及び模倣・折衷の両耳付壺についても集成を行った。日本出土資料については忠清南道や全羅道に系譜が求められるものが多いものの,一部に慶尚南道に系譜が求められる搬入品や模倣、折衷品があることを把握することができた。また,模倣、折衷品については,搬入品が見られない地域にもあることから,耳孔に紐を通したりして運搬に利用することができる機能が日本在来の土器に取り入れられたことを反映していると考える。以上の検討内容については,近々発表する方向で資料整理を進めている。

報告書

(3件)
  • 2007 実績報告書
  • 2006 実績報告書
  • 2005 実績報告書
  • 研究成果

    (9件)

すべて 2008 2007 2006 2005

すべて 雑誌論文 (9件)

  • [雑誌論文] 中継地の形成-固城郡東外洞遺跡の検討を基に-2008

    • 著者名/発表者名
      寺井 誠
    • 雑誌名

      仮)九州大学考古学研究室五十周年記念論集 2008年5月刊行予定

    • 関連する報告書
      2007 実績報告書
  • [雑誌論文] 洛東江を上った北部九州の弥生土器-韓国慶尚北道慶山市造永洞古墳群出土資料の紹介を兼ねて-2007

    • 著者名/発表者名
      寺井 誠
    • 雑誌名

      西健一郎先生退官記念論集

      ページ: 1-10

    • 関連する報告書
      2007 実績報告書
  • [雑誌論文] 日本列島出土楽浪系土器の基礎的研究2007

    • 著者名/発表者名
      寺井 誠
    • 雑誌名

      古文化談叢 第56集

      ページ: 85-108

    • 関連する報告書
      2006 実績報告書
  • [雑誌論文] 古墳出現前後における朝鮮半島系土器の故地とその流入背景2006

    • 著者名/発表者名
      寺井 誠
    • 雑誌名

      日本考古学協会第72回総会研究発表要旨

      ページ: 101-104

    • 関連する報告書
      2006 実績報告書
  • [雑誌論文] 近畿地方出土三韓・三国系土器の再検討2006

    • 著者名/発表者名
      寺井 誠
    • 雑誌名

      大阪歴史博物館研究紀要 第5号

      ページ: 1-20

    • NAID

      110007617117

    • 関連する報告書
      2006 実績報告書
  • [雑誌論文] 長原117号墳出土の両耳付短頸壺について2006

    • 著者名/発表者名
      寺井 誠
    • 雑誌名

      長原遺跡発掘調査報告 XV

      ページ: 287-292

    • 関連する報告書
      2006 実績報告書
  • [雑誌論文] 土器から探る長原遺跡渡来人の故郷2006

    • 著者名/発表者名
      寺井 誠
    • 雑誌名

      古墳時代に生きた渡来人の軌跡-長原遺跡・蔀屋北遺跡・上私部遺跡を中心に-

      ページ: 7-12

    • 関連する報告書
      2006 実績報告書
  • [雑誌論文] 福岡平野出土の楽浪系土器2006

    • 著者名/発表者名
      寺井 誠
    • 雑誌名

      『下月隈C遺跡』VI 福岡市埋蔵文化財調査報告書第881集

      ページ: 275-276

    • NAID

      120007096063

    • 関連する報告書
      2005 実績報告書
  • [雑誌論文] 朝鮮半島系土器2005

    • 著者名/発表者名
      寺井 誠
    • 雑誌名

      九州における渡来人の受容と展開

      ページ: 286-298

    • 関連する報告書
      2005 実績報告書

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公開日: 2005-04-01   更新日: 2016-04-21  

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