研究課題/領域番号 |
17720213
|
研究種目 |
若手研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
人文地理学
|
研究機関 | 富山大学 |
研究代表者 |
大西 宏治 富山大学, 人文学部, 助教授 (10324443)
|
研究期間 (年度) |
2005 – 2006
|
研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
|
配分額 *注記 |
2,900千円 (直接経費: 2,900千円)
2006年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
2005年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
|
キーワード | 地理学 / 地域安全マップ / 子ども / 犯罪 / 防犯 / 安心安全マップ / 地理情報システム |
研究概要 |
近年、日本では子どもが巻き込まれる犯罪が増加し、子どもの安全・安心な生活空間を構築するための研究の重要性が指摘されている。また、かつての子どもの生活空間が子どもの安全・安心な空間として優れていた点を分析し、現代社会に生かす研究も必要とされている。 そこで、本研究の目的は、子どもたちの生活空間の構造や様式、そこに内在する危険を解明するとともに、現代社会に生きる子どもたちの生活空間を安全・安心なものとして創造するための方策を地理学の立場から提案することにある。 平成18年度は、平成17年度に収集した安全マップ作成事例や文献等を分析し、現在、日本で作成されている地域安全マップの特色と課題をまとめ、国際地理学連合地域大会(オーストラリアブリズベン)ならびにE-Journal Geoに投稿し、掲載された。 次に、地域安全マップの問題点を念頭に置きながら、名古屋市千種区富士見台学区を事例として、実際に地域安全マップ作成に取り組んだ。地域安全マップはこれまで、学校のみ、自治会のみ等、様々な地域の組織が連携することが少ないことが大きな問題の一つとなっていた。この取り組みでは、小学3年生の授業を使いながら、地域の様々な組織が有機的に連携して地域安全マップを作り上げていった。これまでは、小学生が犯罪の発生条件を学習するために地図作成を行っていたが、この取り組みでは、子どもたちによって作成された地図を要約し、大人も楽しめる一つの地図として作り上げることで、地域防犯力の底上げにつなげようとした。また、安全マップ作成は地域の問題点を発見するだけではなく、子どもにとって地域の魅力を見つけ出すための地図であることがわかった。
|