研究課題/領域番号 |
17730016
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
公法学
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研究機関 | 金沢大学 |
研究代表者 |
赤坂 幸一 金沢大学, 法学部, 助教授 (90362011)
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研究期間 (年度) |
2005 – 2006
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研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
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配分額 *注記 |
1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
2006年度: 400千円 (直接経費: 400千円)
2005年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
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キーワード | 国会法 / 議会法 / 憲法 / 占領史 / 議会 / 憲法史 / 議院規則 |
研究概要 |
本研究では、憲政資料室所蔵史料やGHQ文書等を利用することによって、現行国会法・議院規則の立案過程を解明することを主眼とし、憲法典の制定と並行して行われたその立案過程を、(1)国会制度に関する憲法制定過程上の議論に目を配りつつ、(2)臨時法制調査会・議院法規調査委員会等における国会法の立案過程を主に検討した。また、新たに成立した議院規則は、明治議院規則を新憲法・国会法に適合させるために修正したものに他ならず、それ故(3)明治議院規則の立案・運用過程を検討しながら、現在の議院規則の制定過程の解明を目指すことも視野に入れて、憲政資料室所蔵の鈴木文書や大木文書、西沢文書などの調査および資料収集を行った。 具体的な成果としては、「戦後議会制度改革の経緯」において、憲法制定から臨時法制調査会・議院法規調査委員会における審議に至るまでの経過を実証的に明らかにし、そこに含まれる憲法上・国会法上の論点を摘出することを試みた。 同時に、戦後の国会法制定過程において、占領軍側にあって中心的な役割を果たした人物であるジャスティン・ウィリアムズ文書の調査を行うとともに、同氏の当時の著作である「民政局報告国会」の章を翻訳し、従来の史料状況の改善を試みた。 本件研究における最大の調査結果は、国会法立案の背景を体系的に明らかにする文書(内藤文書)を発掘・分析した点にある。同史料は国会法制定に際して日本側の事務担当者として実質的な役割を果たした内藤氏の個人資料であるが、立案の各段階の条文、議事要旨などを丁寧にまとめた画期的な一次資料であり、従来はもっぱら西沢氏が占領史研究会で語った個人的回想録が日本側の唯一の史料となっていたところ、これを改善する重要な第一級の憲政史料と言える(CD-ROM版を作成した)。
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