研究課題/領域番号 |
17730092
|
研究種目 |
若手研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
政治学
|
研究機関 | 新潟大学 (2006-2007) 北海道大学 (2005) |
研究代表者 |
田中 拓道 新潟大学, 人文社会・教育科学系, 准教授 (20333586)
|
研究期間 (年度) |
2005 – 2007
|
研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
|
配分額 *注記 |
3,200千円 (直接経費: 3,200千円)
2007年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2006年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2005年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
|
キーワード | フランス / 福祉国家 / 連帯 / ジャコバン主義 / 労働の終焉 / 社会的なもの / 連帯経済 / 社会的排除 / 労働時間短縮 / コーポラティズム / 政治経済学 / 市民権 |
研究概要 |
本課題の目的は、1.20世紀フランス福祉国家史を思想・制度の両側面から検討し、2.今日のフランス福祉国家再編が、他の国と比較していかなる特徴と射程を有するかを明らかにすることにあった。 1.20世紀フランス福祉国家の形成・展開 (1)フランスで国家・個人の二極構造からなる「ジャコバン主義」的伝統が修正され、第三共和政期に中間集団・国家の相互補完からなる「社会」像が形成されたこと、こうした秩序像の上にフランス福祉国家が形成されたことを、イギリスなどとの比較から明らかにした(研究成果の論文「ジャコバン主義と市民社会」、論文「『社会的なもの』への想像力」、および学会報告「フランス共和主義と社会問題」)。 (2)フランス福祉国家を基礎づける論理が、1970年代半ば以降、(1)規格化された個人像の多元化、(2)社会的保護から社会参入へ、(3)社会契約の目的の再審、という三つの形で問い直されていることを指摘した(学会報告「連帯のゆくえ-フランス福祉国家の歴史と現在」、2009年に『社会思想史研究』33号の特集号に掲載予定)。 2.フランス福祉国家再編の射程 戦後フランス福祉国家の特徴は労働と社会権との緊密な結びつきにあった。この特徴が、1980年代以降の福祉国家再編に独自のルートをもたらしていること、今日では労働と社会権とを切り離す方向で改革が進められているが、その程度をめぐって、新たな対立軸が生まれていることを明らかにした(研究成果の論文「現代フランスにおける連帯の再生論」。また論文「労働の再定義-現代フランス福祉国家論における国家・市場・社会」を『年報政治学』2008年度1号に掲載予定)。
|