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証券取引所における価格クラスタリングに関する分析

研究課題

研究課題/領域番号 17730202
研究種目

若手研究(B)

配分区分補助金
研究分野 財政学・金融論
研究機関名古屋大学

研究代表者

太田 亘  名古屋大学, 大学院経済学研究科, 助教授 (20293681)

研究期間 (年度) 2005 – 2006
研究課題ステータス 完了 (2006年度)
配分額 *注記
3,700千円 (直接経費: 3,700千円)
2006年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
2005年度: 2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
キーワード価格クラスタリング / ティックデータ / 東京証券取引所 / 取引価格
研究概要

通常の経済理論、例えば一般均衡理論では、市場において特定の価格が頻繁に観察されることはないが、証券市場では、末尾が0や5の取引価格が頻繁に観察されることが知られており、価格クラスタリングと呼ばれている。本研究では、個別の約定および気配の情報を含むティックデータを用い、東京証券取引所において、どのように価格クラスタリングが発生しているかを分析した。前年度およびそれ以前の研究から、価格クラスタリングの程度は、1日の取引開始時に高く、その後30分から1時間の間に逓減し、後は取引終了時まで安定的に推移することがわかっている。1日の取引開始時には投資家間の情報の非対称性の程度が高いと考えられ、価格発見が困難なときに価格クラスタリングの程度が高いとする価格探索仮説または交渉仮説と整合的である。一方、選好仮説では、投資家がキリのよい数字を好きであるため価格クラスタリングが発生する、と主張する。本年度の研究では、東京証券取引所における価格クラスタリングが、価格探索仮説および選好仮説と整合的であるかを、取引価格帯および売買単位をコントロールすることで分析した。その結果、選好仮説と整合的ではないが、価格探索仮説とは整合的である、という結論を得た。すなわち、価格クラスタリングは、単に投資家がキリのよい薮字を好きであるために発生しているのではなく、証券市場の価格探索過程における投資家の合理的行動により発生している、と考えられる。さらにスプレッドが1ティックである状況について詳細な分析を行い、投資家は、自分の取引と同じ側および逆側の板の厚みを考慮して、理論が示唆するような合理的な発注行動を平均的にとっている可能性があることがわかった。

報告書

(2件)
  • 2006 実績報告書
  • 2005 実績報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて 2007

すべて 雑誌論文 (1件)

  • [雑誌論文] 証券取引所における価格クラスタリングと投資家選好2007

    • 著者名/発表者名
      太田 亘
    • 雑誌名

      経済科学 54・4

      ページ: 51-62

    • 関連する報告書
      2006 実績報告書

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公開日: 2005-04-01   更新日: 2016-04-21  

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