研究課題/領域番号 |
17730207
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
財政学・金融論
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研究機関 | 慶應義塾大学 |
研究代表者 |
小幡 績 慶應義塾大学, 大学院・経営管理研究科, 准教授 (80345438)
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研究期間 (年度) |
2005 – 2007
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研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
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配分額 *注記 |
3,400千円 (直接経費: 3,400千円)
2007年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
2006年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
2005年度: 1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
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キーワード | 倒産 / メインバンク / ガバナンス / 銀行 |
研究概要 |
日本以外の国々のデータについては、ケースベースで、事例を収集した。各国それぞれ、倒産の制度、定義自体が異なるため、一列には比較できないため、事例を並べて比較した。データペースの構築は、予定と異なり、数字ベースのものは出来なかった。 一方、わが国の銀行による融資行動については、昨年に引き続き研究を行った。景気の回復に伴い、銀行は少しずつ積極的に融資をしてきたが、融資だけでなく、出資することにより、それにより、大きく改善する企業も目立ち始めた。追い貸しと呼ばれるような効率的でない融資は減少した。つまり、銀行の行動の合理性は、マクロの経済状況により、大きく左右されることが示唆された。しかし、このような銀行のケースと異なり、融資の出し手と、追加的な出資者とが、異なった主体であるときには、さまざまな問題が生じることが示唆された。 融資の出し手ではなく、第三者割り当てで、新規の投資家を使って、大規模なエクイティファイナンスを行う企業が散見されるようになり、それらの企業は、通常の融資拡大の企業よりも、相対的に規模は小さいことが多く、経営状況も悪いことが示唆された。そして、株主構成の大きな変化を伴った企業は、その後、業績がさらに大きく低迷するところが一定数あることが示唆された。そして、いくつかの例では、粉飾決算など、違法なアクションをとった会社もあった。これは、ガバナンスが、資金調達の方法により、大きく変化し、これが企業価値の変化につながることが示唆された。
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