研究課題/領域番号 |
17730303
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
社会学
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研究機関 | 富山大学 |
研究代表者 |
伊藤 智樹 富山大学, 人文学部, 准教授 (80312924)
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研究期間 (年度) |
2005 – 2007
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研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
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配分額 *注記 |
1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
2007年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
2006年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
2005年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
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キーワード | ナラティヴ / 自己物語 / 病いの語り / セルフヘルプ・グループ / 物語 / 病いの語り(illness narrative) |
研究概要 |
パーキンソン病を持つ人々によるセルフヘルプ・グループに参与観察調査を行い、そこで産み落とされる病いの自己物語を収集した(インターネット、文書資料の収集も含む)。その成果として、「投薬制御の物語」、「『リハビリ』の物語」、「病いを笑う物語」の3つをピックアップした。これらは、「回復の物語(the restitution narrative)」(A.フランク)が頼りにならない難病を生きる人々にとって、希望を伴う生を営むための資源となりうる。しかしながら、セルフヘルプ・グループにおけるコミュニケーションを観察していると、これら3つの物語が容易に多くの人々によって利用されるとはいいがたい部分も観察されることから、セルフヘルプ・グループがこれら3つの物語を量産させて手っとり早く人々を生きやすくすると言うことはできない。ナラティヴ・アプローチは、こうした物語の可能性と困難性をともに浮かび上がらせる手法として位置づけられよう。 研究成果については、日本社会学会大会(2007年度)で報告されたほか、全国難病相談支援センター研究会(2007年9月)でも特別講演として発表された。現在、これらの内容をもとにした学術雑誌論文を準備している。
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