研究課題/領域番号 |
17730323
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
社会学
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研究機関 | 椙山女学園大学 |
研究代表者 |
株本 千鶴 椙山女学園大学, 人間関係学部, 准教授 (50315735)
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研究期間 (年度) |
2005 – 2007
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研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
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配分額 *注記 |
2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
2007年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
2006年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
2005年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
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キーワード | 社会保障 / 福祉国家 / 知識人 / 韓国 / 東アジア |
研究概要 |
平成18年度に第3段階として実施したヒアリング調査の予備調査の結果を基に、韓国の社会保障に造詣の深い研究者に対するヒアリング調査を実施した。今年度はソウルで開催された日中韓社会政策学会(9月)への参加や医療機関への訪問を中心として対象を選定した。また、2008年度より施行される老人長期療養保険制度の運営に携わる国民健康保険公団の職員や韓国保健産業振興院の研究員にも医療や福祉制度に関する意見聴取とともに韓国の社会保障についての意見を求めた。ヒアリング調査の結果は現在整理をしている段階で、整理が終了後分析にはいりたい。また、文献の補足調査として、知識社会学や知識人の分析を内容とする文献および社会福祉運動、市民運動関連の文献を収集した。 韓国で社会保障制度が本格的・実質的に導入・施行されるのは80年代末の民主化の進展以降である。それ以前は経済政策優先の中で、社会保障を推進したいという知識人の声は直接政治や行政に反映されず、官僚やそれに付属する機関のコントロールされた知識のみが現実に生かされた。民主化とソ連崩壊がひとつの動因となり、福祉や社会政策、政治などの研究者が市民運動の高まりと歩を合わせる形で社会保障に貢献する知識の提供を積極的に行うようになった。このような歴史的プロセスを今回の研究では整理することができた。今後はそれら知識の具体的内容を分析し、韓国の社会保障制度の独自性と普遍性を追究したい。
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