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集団内の幼児による会話の組織化過程の微視的分析:参加役割の取得と付与に注目して

研究課題

研究課題/領域番号 17730377
研究種目

若手研究(B)

配分区分補助金
研究分野 教育心理学
研究機関北海道大学

研究代表者

伊藤 崇  北海道大学, 大学院教育学研究科, 助手 (20360878)

研究期間 (年度) 2005 – 2006
研究課題ステータス 完了 (2006年度)
配分額 *注記
2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
2006年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
2005年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
キーワード参加役割 / 言語発達 / 幼児 / 言語的社会化 / 参加構造 / 会話 / 言語運用能力 / 会話分析
研究概要

本研究では、従来の言語発達研究では見過ごされてきた幼児の言語運用能力のうち、特に会話をする際の役割配分能力を明らかにすることを目的とした。具体的には、会話に参加する幼児は、相互行為上の役割をどのように取得しているのか、という問題を設定した。
幼児が会話場面を相互行為的に組織化する過程を微視的に分析し、家庭における自然場面観察を実施した。平成17年度には4歳男児1名、18年度には4歳男児2名とそれぞれの家族の協力を得て、家庭での観察を実施した。
その結果、2つの点が明らかとなった。第一に、一般的に、家庭内の会話において、眼前にいない人同士のあいだで会話が成り立つ。たとえば、異なる部屋にいる人同士が会話することができる。これは、発話の受け手が誰かを特定するリソースとして、視線などのジェスチャーではなく、発話内容が利用されていることを意味する。第二に、眼前に複数の参加者がいて、会話が並行して進められている場合に、視線などのジェスチャーが会話の相手を特定するリソースとして利用される。たとえば、母親に対して2人の子どもが同時に話しかけた場合、顔の向きや視線が、返答の向けられる相手を特定するのに用いられていた。
以上の結果は、子どもが言語運用を身につける主要な場である家庭内の会話の特徴を明らかにしたものと言える。このような会話に参加することを通して、どのようにすれば聞き手の注意を引きつけることができるのか、また、どういうときに自分が聞き手として想定されていると理解できるのかといったように、会話の参加役割を判断する基準を幼児が習得するものと思われる。

報告書

(2件)
  • 2006 実績報告書
  • 2005 実績報告書
  • 研究成果

    (2件)

すべて 2007 2006

すべて 雑誌論文 (2件)

  • [雑誌論文] Multiparty conversations as an ecological environment for language development2007

    • 著者名/発表者名
      Ito, Takashi
    • 雑誌名

      Annual Report (Research and Clinical Center for Child Development, Hokkaido University) 29

      ページ: 11-15

    • NAID

      120000955500

    • 関連する報告書
      2006 実績報告書
  • [雑誌論文] Participation in Family Conversation as an Addressee : A Case Study of a Four-year-old Boy2006

    • 著者名/発表者名
      ITO, Takashi
    • 雑誌名

      Annual Report (Research and Clinical Center for Child Development, Hokkaido University)

      ページ: 63-75

    • 関連する報告書
      2005 実績報告書

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公開日: 2005-04-01   更新日: 2016-04-21  

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