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発達初期における他者の行為の意図性の認識と社会的学習との関係

研究課題

研究課題/領域番号 17730390
研究種目

若手研究(B)

配分区分補助金
研究分野 教育心理学
研究機関静岡理工科大学

研究代表者

小杉 大輔  静岡理工科大学, 理工学部, 助教 (80399013)

研究期間 (年度) 2005 – 2007
研究課題ステータス 完了 (2007年度)
配分額 *注記
3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
2007年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
2006年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
2005年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
キーワード意図性 / 模倣 / 他者認識 / 1歳児 / 社会的学習 / 目標指向性 / 2歳児 / 行為の目標 / 心の理解
研究概要

本研究では,平成17-18年度の研究成果を踏まえ,他者の目標指向性理解を測定する3つの模倣課題を作成し,1歳児(平均月齢19ヵ月2日)計35名を対象に実験を行った.この35名を2群に分けた;母親群(16名)では,母親が,他者群(19名)では,被験児にとって見知らぬ他者がターゲット行為(模倣される行為)を提示した.この2群間における模倣反応の差異と課題間の相関を分析し,生後2年目における他者理解の様相,とくに学習すべき情報の提供者としての他者の区別について検討した.
実験は,静岡県袋井市内の保健所と子育て支援センターで,保護者の同意と同伴のもとで行った.各実験では,母親もしくは実験者が次の3つの対象操作を被験児の目の前で実演し,直後に被験児に同じ対象を渡したときに,行為の模倣がおこるかを調べた.1つ目の課題で提示されたのは,ライトのスイッチ(箱のふた)を額で押し,ライトを点灯させる行為であった.2つ目の課題で提示されたのは,箱の前面の取手を回転させて,箱のふたを開け,箱の中にある筒に棒を差し込むという行為であった.3つ目の課題で提示されたのは,イヌのおもちゃをはねさせる,またはすべらせるように動かす行為であった(最後にイヌを家に入れる条件もあった).実験終了後,2名の評定者がビデオ記録を用いて,実験中の被験児の模倣反応を得点化し,分析を行った.
実験の結果,両群の模倣得点に全体的な差や課題間の相関はみられなかった.しかし,ライト点灯課題では,母親群の得点が有意に高かった.他の2課題でも,有意ではないが同様の傾向が見られた.見知らぬ他者の行為よりも母親の行為が模倣されやすいという結果は,一見自然であるが,17年度に筆者がおこなった2歳児を対象にした実験とは逆の結果である.これが模倣行動一般にあてはまる発達的傾向なのか,課題固有の反応なのかについて,更なる検討の必要がある.

報告書

(3件)
  • 2007 実績報告書
  • 2006 実績報告書
  • 2005 実績報告書
  • 研究成果

    (8件)

すべて 2008 2007 2006 2005 その他

すべて 雑誌論文 (5件) 学会発表 (2件) 備考 (1件)

  • [雑誌論文] 4ケ月児における対象の動きの因果性知覚-慣化-脱慣化法および期待違反法による実験的研究例-2007

    • 著者名/発表者名
      小杉大輔
    • 雑誌名

      日本認知科学会テクニカルレポート JCSS TR-63

      ページ: 1-13

    • 関連する報告書
      2007 実績報告書
  • [雑誌論文] 乳児の意図的認識に関する最近の心理学的研究の紹介2007

    • 著者名/発表者名
      小杉大輔
    • 雑誌名

      認知科学 第14巻

      ページ: 640-645

    • NAID

      130004490851

    • 関連する報告書
      2007 実績報告書
  • [雑誌論文] 乳児における意図性の理解2007

    • 著者名/発表者名
      小杉大輔
    • 雑誌名

      静岡理工科大学紀要 15(印刷中)

    • NAID

      120006554376

    • 関連する報告書
      2006 実績報告書
  • [雑誌論文] 乳児における対象に適切な動きの理解-この動きは車か動物か?-2006

    • 著者名/発表者名
      小杉大輔, 村井千寿子, 板倉昭二
    • 雑誌名

      認知科学テクニカルレポート No.58

      ページ: 1-7

    • 関連する報告書
      2005 実績報告書
  • [雑誌論文] 生後2年における顕在記憶の発達2005

    • 著者名/発表者名
      小杉大輔
    • 雑誌名

      静岡理工科大学紀要 13

      ページ: 79-84

    • NAID

      40007101390

    • 関連する報告書
      2005 実績報告書
  • [学会発表] 乳児の意図性認識に関する最近の知見2008

    • 著者名/発表者名
      小杉大輔
    • 学会等名
      日本発達心理学会第19回大会
    • 発表場所
      大阪国際会議場
    • 年月日
      2008-03-21
    • 関連する報告書
      2007 実績報告書
  • [学会発表] 1歳児における他者の目標指向的行為の模倣2007

    • 著者名/発表者名
      小杉大輔
    • 学会等名
      日本心理学会第71回大会
    • 発表場所
      東洋大学
    • 年月日
      2007-09-18
    • 関連する報告書
      2007 実績報告書
  • [備考]

    • URL

      http://www.sist.ac.jp/cs/kosugi/

    • 関連する報告書
      2007 実績報告書

URL: 

公開日: 2005-04-01   更新日: 2016-04-21  

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