研究課題/領域番号 |
17730446
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
教育学
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研究機関 | 和光大学 |
研究代表者 |
浅井 幸子 和光大学, 現代人間学部, 専任講師 (30361596)
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研究期間 (年度) |
2005 – 2008
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研究課題ステータス |
完了 (2008年度)
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配分額 *注記 |
3,010千円 (直接経費: 2,800千円、間接経費: 210千円)
2008年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2007年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
2006年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
2005年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
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キーワード | ジェンダー / 女性教師 / 男性教師 / 教師文化 / 学年配置 / 学年配署 / キャリア / キャリア形成 / 教職の女性化 / ライフヒストリー |
研究概要 |
本研究では、教職におけるジェンダーの解明を目指した。当初は女性教師のキャリアインタビューを通して教職におけるジェンダーへの接近を試みようと考えていた。しかしパイロットインタビューを行った結果、とりわけ小学校では、女性教師よりもジェンダーマイノリティである男性教師の経験を検討した方が、教師の仕事におけるジェンダーの機能が明確に見えてくることがわかった。それゆえ本研究では、小学校の男性教師10名に対するキャリアインタビューを行い、以下のことを明らかにした。(1)低学年よりも高学年に男性を多く配置するジェンダー不均衡は、高学年を学校の中心に置き、子どもたちを力で管理しようとする男性的な学校運営を背景としている。(2)その不均衡な配置を通して、低学年よりも高学年を重視する文化と女性教師への差別が再生産されている。(3)低学年教育は、しつけを中心とする点において女性化された特徴を有している。(4)長く低学年を担任する男性教師は、女性化された低学年文化と交渉することによって、異なる低学年教育を編み出している。 また小学校における教職の女性化の歴史的な過程を検討し、以下のことを明らかにした。(1)近代日本における女性教師の増加は、学校の教師を家庭の母親になぞらえる比喩によって推進された。(2)母親や妻にたとえられた女性教師には、女子教育、幼児教育、裁縫や家事の教育、洗濯や接待といった学校の雑事が配分された。(3)同時に女性教師には、知的な「修養」が求められた。(4)女性教師には男性並みの教師であることと女性的な役割をこなすことの双方を求められたといえる。
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