研究課題/領域番号 |
17730457
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
教育学
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
中矢 礼美 広島大学, 留学生センター, 准教授 (70335694)
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研究期間 (年度) |
2005 – 2007
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研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
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配分額 *注記 |
2,900千円 (直接経費: 2,900千円)
2007年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
2006年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
2005年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
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キーワード | コンピテンシー / カリキユフム開発 / カリキュラム運営 / 到達度評価 / フィリピン / インドネシア / アメリカ合衆国 / カリキュラム / 授業実践 |
研究概要 |
本年度は、主にアメリカ合衆国ノースカロライナ州(以下、NC)のカリキュラムの開発原理をコンピテンシーの観点から分析した。インタビュー調査より、教育省職員、学校教育関係者および教員らによるコンピテンシー概念の捉え方、カリキュラム開発に際しての広義の「実践能力」の捉え方、カリキュラムに開発におけるタンピテンシー概念利用の意義についての捉え方について明らかにした。NCでは、「21世紀の能力」を規定するために広く社会・企業からの声を集積するという画期的な方法を用いていること、難しいコンピテンシー評価を克服するために、企業が開発した多様な到達度評価ッールを効果的に用いていることなどが明らかにできた。また、3年間の研究を通して総合的な比較考察を行った。フィリピン、NC、インドネシアは、いずれもコンピテンシー概念を基盤としているものの、それぞれ異なる捉え方をし、表出のされ方も異なることが分かった。フィりピンは、スキルトの区別が曖昧であるが、すべての教授案において価値観がコアとされ、知識・技能が関係受付けられて、学習されるように工夫されている点において見えない部分の価値観・使命感・自己認識が重視されている点でコンピテンシー基盤のカリキュラム開発として特徴を有している。NCでも、コンピテンシーはスキルやアビリティなどと同様に用いられることがあるが、すべては目に見える形で評価できることが明示され、評価方法が確立されている点で特徴的である。インドネシアが最もPISA型コンピテンシーに類似する概念定義を示し、全教育段階・全教科領域における教育目標・目的がコンピテンシーという言葉を用いられている点で特徴的であり、現場レベルでのコンピテンシー概念認識は高い。しかし、このようなカリキュラムが地域聞格差や学校間格差が強い中で有効に機能するかについては、肯定的評価が難しいことが分かった。
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