研究課題/領域番号 |
17730502
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
教科教育学
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研究機関 | 山口大学 |
研究代表者 |
猫田 和明 山口大学, 教育学部, 講師 (90379917)
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研究期間 (年度) |
2005 – 2007
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研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
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配分額 *注記 |
3,300千円 (直接経費: 3,300千円)
2007年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
2006年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
2005年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
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キーワード | 英語 / 教育学 / オランダ / 連携 / CEFR / ELP |
研究概要 |
平成19年度(3年計画の3年目)は、2年目の現地フィールド調査において浮き彫りになった初等・中等教育の連携を高めるツールとしてのEuropean Language Portfolio(ELP) (http://www.europeestaalportfolio.nl)の意義や役割をまとめるとともに、新たに浮かび上がった課題、すなわち、ELPを実際に教室現場で活用するためにはどのような条件整備が必要であるかという視点で研究を進めた。試行的にELPを活用している学校を視察し、ELPの導入にかかわる実践的な課題を中心に調査した結果、(1)制度化されたカリキュラムや教科書との関係、(2)伝統的な文法・構造シラバスとの関係、(3)パフォー・マンス評価の信頼性、(4)教育政策との整合性をどのように考えていくのかという中心的な問いに行き当たった。特に、どの程度のパフォーマンスをもって「〜ができる」と判断するのかという問題は、(2)(3)の問いと関わる重要な視点である。設定されたタスクによって必然的に意図されたレベルの語彙や文法構造を含むパフォーマンスが引き出されるようタスクを工夫する必要があるが、現実的にはCEFR参照レベルとリンクした教科書や参考書の存在がタスクの設定とパフォーマンスの質を評価するにあたって重要な資料となっている。このことは(1)の問いに関わり、ELPとリンクしたリソースとしての教材の役割が強調される。また、制度化されたカリキュラムとELPによる自律的な学習を融合させるために、伝統的な一斉授業とELPを用いた個別・グループ別学習を組み合わせること、ELPによる活動を定期試験とリンクさせることなどが教育現場において求められている。そして、最も包括的な視点からは到達目標と修了試験に関する医家的な枠組みがCEFR及びELPとリンクした形で整備されることが重要である。
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