研究課題/領域番号 |
17740091
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
大域解析学
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研究機関 | 上智大学 (2007) 東京大学 (2005-2006) |
研究代表者 |
大塚 岳 上智大学, 理工学部, 助教 (00396847)
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研究期間 (年度) |
2005 – 2007
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研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
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配分額 *注記 |
3,100千円 (直接経費: 3,100千円)
2007年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2006年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2005年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
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キーワード | 平均曲率流方程式 / Allen-Cahn 方程式 / 粘性解 / 等高線法 / 最適制御 / 反応拡散方程式 / 特異極限 / 結晶成長 / 界面現象 |
研究概要 |
今年度はスパイラル成長を表す等高線方程式とAllen-Cahn型方程式の同一性に付いての研究、曲線の挙動、形状に関する研究を行った。 Allen-Cahn型方程式モデルと等高線方程式モデルの同一性に関する研究では、円環領域における渦巻曲線の運動を表す幾何モデルの解を、集合的な視点から定式化することに成功した。本手法は非凸領域において平均曲率流方程式にNeumann境界条件を課した境界値問題とAIler-Cahn方程式の同一性を示す理論で提唱されたものである。この理論を用いれば本研究の目的は達っせられ、その目処は立ったと考えるが、今年度では両者の解の関係を示す最終的な結論を得るには至らなかった。今後の研究でこれを示し、またより一般的な状況への拡張を行い、論文として発表する予定である。 挙動と形状の研究において、曲線が束になって動く束化現象について考察するため、Allen-Cahn型方程式の特異極限からそれぞれ運動方程式の異なる二つの界面が得られる状況を考察した。本研究ではとくに、駆動力が界面ごとに異なる状況を設定した。その結果、界面同士が衝突しない状況下では、AIlen-Cahn型方程式から得られる界面の特異極限がそれぞれ別の平均曲率流方程式にしたがって動く界面に収束することが証明された。これまでの研究と比べて二つの異なる運動を示す界面が発生することが新しいと考える。今後はこの成果を元に、束化現象を引き起こす状況での研究を行いたいと考えている。 挙動の研究中に界面の挙動を制御する問題に興味を持ち、最適制御問題を研究した。その結果、特異拡散と解の値に制限を持つAIlen-Cahn型方程式において、最適制御の存在と-意性、その最適制御の計算アルゴリズムなどが得られた。
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