研究課題/領域番号 |
17740125
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
天文学
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研究機関 | 独立行政法人宇宙航空研究開発機構 |
研究代表者 |
中澤 知洋 独立行政法人宇宙航空研究開発機構, 宇宙科学研究本部, 助手 (50342621)
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研究期間 (年度) |
2005 – 2006
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研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
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配分額 *注記 |
3,800千円 (直接経費: 3,800千円)
2006年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
2005年度: 2,600千円 (直接経費: 2,600千円)
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キーワード | 硬X線 / CdTe半導体 / ピクセル検出器 / 気球実験 |
研究概要 |
本研究では、小型衛星に立脚した次世代の硬X線・ガンマ線モニターとしての実用化を目的として、ピクセル型テルル化カドミウム(CdTe)半導体に基づく高精度なガンマ線検出器を中心とした、コンパクトで独立性の高い観測システムを制作する。17年度には、1.4mmのピクセルサイズを持つCdTe検出器とアナログVLSIを接合した検出器を開発、評価した。読み出しには次世代の高速シリアルインターフェース「スペースワイヤー」を用い、気球、小型衛星などの飛翔体への搭載を考慮した。 18年度は、このCdTeピクセルイメージャを多数用いた検出器をくみ上げ、その動作を確認するとともに、大気球などの実証実験へむけて、電源、機上でのデータ処理システムなどを含む検出器システム全体の開発を行った。総計2048チャンネルからなるこのシステムは、重量1.5kg、15cm立方サイズ、消費電力10Wである。システムは正常に動作し、1.4mmの位置分解能に加え、60keVのガンマ線に対して2keV(FWHM)を切る優れたエネルギー分解能を発揮し、511keVガンマ線の分光にも成功した。これにより目的とするコンパクトで衛星搭載可能な高性能の小型ガンマ線検出器が実現した。 なお、可能なら行うとしていた気球実験での実証であるが、本年度に相乗りを予定していた気球実験が延期されたため、まだ実現していない。しかし、2008年の夏にオーストラリアからあげる日米合同気球への搭載が決定し、現在、そのゴンドラの制作を共同で進めているところである。
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