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^7Be太陽ニュートリノ検出の為の液体シンチレーター中の極微量元素の吸着分離の研究

研究課題

研究課題/領域番号 17740128
研究種目

若手研究(B)

配分区分補助金
研究分野 素粒子・原子核・宇宙線・宇宙物理
研究機関東北大学

研究代表者

岸本 康宏  東北大学, 大学院・理学研究科, 助手 (30374911)

研究期間 (年度) 2005 – 2006
研究課題ステータス 完了 (2006年度)
配分額 *注記
3,400千円 (直接経費: 3,400千円)
2006年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
2005年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
キーワードニュートリノ / 液体シンチレーター / 吸着 / モレキュラーシーブ
研究概要

本年度は、液体シンチレーター中に放射性鉛(^<212>Pb)を導入し、放射性鉛を液体シンチレーター中からシリカゲルで吸着分離する研究を行った。
放射性鉛の導入は、トロン線源(^<216>Rn)を液体シンチレーター中にバブリングし、崩壊して出来た放射性鉛を利用した。
次に、吸着物質であるが、本研究が^7Be太陽ニュートリノ検出のために極微量の放射性元素を吸着分離することであり、そのレベルは10^<-20>〜10-^<20>g/gという非常に僅かな量の不純物を取り扱う研究であるので、吸着物質そのものが純粋である必要がある。そのためにゲルマニウム半導体検出器を鉛で囲い、外部からの放射線を遮蔽し、不純物の少ない吸着物質の選択を行った。その結果、吸着物質として、シリカゲルを使用することに決めた。シリカゲルを使用するもうひとつの理由は、鉛ガラス、銅ガラスが市販されているように、シリカゲル、即ち酸化ケイ素はその内部にイオン性金属を取り込む性質があることである。
シリカゲルの吸着分離効率は、元々液体シンチレーターに含まれた放射性鉛の放射線量と、シリカゲルで処理した後の液体シンチレーター中の放射性鉛を比較して求めた。放射線の測定は、放射性鉛が、短時間で連続してベータ崩壊、アルファ崩壊するので、これらの時間的に連続した信号を捕らえる装置を開発し、その装置系を用いて、バックグランド無しで、微弱な放射線を計数した。
その結果、99%以上の放射性鉛を、シリカゲルで吸着分離出来る事が分かった。更に、その吸着効率には温度依存性があることが分かった。液体シンチレーター温度を150℃にすると、吸着効率は99.9%以上となった。温度が低い方が、吸着効率が高いと考えるのが一般的であるが、放射性鉛に関してはそうではなかった。これは、鉛の場合、液体シンチレーター中で有機鉛を形成する可能性があり、有機鉛はシリカゲルに吸着されないが、有機鉛は高温下で分解されるため、分解された鉛がシリカゲルに吸着されたと考えられた。

報告書

(2件)
  • 2006 実績報告書
  • 2005 実績報告書

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公開日: 2005-04-01   更新日: 2016-04-21  

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