研究課題/領域番号 |
17740129
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
素粒子・原子核・宇宙線・宇宙物理
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
高田 昌広 東北大学, 大学院・理学研究科, 助教 (40374889)
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研究期間 (年度) |
2005 – 2007
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研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
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配分額 *注記 |
3,400千円 (直接経費: 3,400千円)
2007年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2006年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2005年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
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キーワード | 観測的宇宙論 / 重力レンズ / 暗黒エネルギー / 宇宙の構造形成 |
研究概要 |
本研究は、現存の観測データあるいは計画中の宇宙論的観測計画を念頭に置きながら、宇宙の質量の大部分を占める暗黒エネルギーと暗黒物質の性質を実証的に解明することを最終目的とする。特に、すばる望遠鏡の観測データを用い、宇宙の階層構造による重力レンズ効果を測定することで、暗黒エネルギー及び暗黒物質の性質を制限する方法に着目している。この観点から、本年度は主に以下の研究成果を発表している。 すばる望遠鏡に次世代広視野カメラ・多天体分光器を搭載し、数1000平方度にわたる領域の銀河サーベイを行うことで、暗黒エネルギーの性質を今までにない精度で探求するための計画が検討されている。我々は、この銀河サーベイの観測量を用いることにより、暗黒エネルギーのみならずビックバン背景ニュートリノの質量に厳しい制限を加えることができることを示した。特に、ニュートリノと冷たい暗黒物質が混合する宇宙モデルに対して、構造形成の進化過程を弱非線形段階まで記述できる解析的理論モデルを構築し、この分野で注目を集めている。この理論モデルと上記の計画されているサーベイから得られる精密な観測量を比較することで、ニュートリノの質量に上限ではなく、実際の測定を可能にすることを指摘した。また、ニュートリノ質量の制限と同時に暗黒エネルギーの性質を制限できる、つまり暗黒エネルギーの制限がニュートリノ質量の不定性により劣化されないことも定量的に示している。
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