研究課題/領域番号 |
17740150
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
素粒子・原子核・宇宙線・宇宙物理
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研究機関 | 京都大学 (2007) 九州大学 (2005-2006) |
研究代表者 |
吉岡 興一 京都大学, 大学院・理学研究科, 助教 (80363323)
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研究期間 (年度) |
2005 – 2007
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研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
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配分額 *注記 |
2,400千円 (直接経費: 2,400千円)
2007年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
2006年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
2005年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
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キーワード | 素粒子論 / ニュートリノ |
研究概要 |
本年度は以下の課題について研究を行った。 *ニュートリノの世代間混合角はTri-Bimaximal型と呼ばれる値をもつことが、近年の実験結果により明らかになってきた。Tri-Bimaximal型混合行列は代数的な様相をもち、背後に自然界の隠れた構造を示唆していると考えられる。本年度は、世代間対称性S3およびA4に着目し、Tri-Bimaximal型混合との関わりを考察した。とくに、世代間対称性の破れを導くスカラーポテンシャルの構造と、クォーク質量行列の観測値を照らし合わせることにより、ポテンシャルのあるべき形を系統的に模索した。 *カスケード型質量行列のもつ現象を解析した。カスケード型行列は、より少ない微調整で大混合角を実現できる自然な構造をもつことを明らかにした。また、ニュートリノカスケード行列のもたらす特徴的な現象(レプトンフレーバーの破れ、バリオン数生成、レプトンCPの破れ)を重点的に解析した。 *電弱スケールの階層性問題の有力な解のひとつであるテクニカラーに関して研究をおこなった。具体的には、タイプIIA型超弦理論において、D4,D8ブレインの配位により強結合ゲージ理論を構成し、そのゲージ/重力対応を考えることにより、非自明な5次元時空上におけるヤンーミルズ理論としてのテクニカラー模型を構成した。また従来のテクニカラーでは問題点であった、電弱スケールにおける精密測定実験との無矛盾性の検証もおこなった。
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