研究課題/領域番号 |
17740156
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
素粒子・原子核・宇宙線・宇宙物理
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研究機関 | 神奈川大学 |
研究代表者 |
粕谷 伸太 神奈川大学, 理学部・情報科学科, 助教 (00386806)
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研究期間 (年度) |
2005 – 2007
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研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
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配分額 *注記 |
3,400千円 (直接経費: 3,400千円)
2007年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2006年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2005年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
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キーワード | 素粒子論的宇宙論 / バリオン数生成 / インフレーション / エントロピー生成 / 軽元素合成 / Qボール / 超対称性理論 / 宇宙背景放射 / 宇宙の再電離 / 密度揺らぎ |
研究概要 |
大きく分けて2つの成果があった。1つは宇宙のバリオン数生成のメカニズムに関するものである。超対称性理論においてスクォークやスレプトンで構成される平坦方向場によるアフレック・ダイン機構は、効率よく宇宙のバリオン数を生成できる。このメカニズムが働くためには、インフレーション中に、平坦方向場が大きな期待値を持っていないとならない。通常はケーラーポテンシャルの4次の項を使って出てくる負のハッブル質量項によってこれを達成しているが、この場合以外にも、ハッブルA項によっても大きな期待値が達成でき、より広くアフレックダイン機構が働くことを突きとめてきたが、本年度の研究で、そのハッブルA項をだすケーラーポテンシャルの一般的な形を示した。 2つ目は、グラビティーノがもっとも軽い超対称性粒子で、スタウのような荷電粒子が次に軽い超対称性粒子である模型における宇宙論的問題、特に、荷電粒子と軽元素が触媒効果によって束縛状態となり、形元素合成のある種の反応がとても大きくなり、初期宇宙における形元素合成がうまくいかなくなる、というものがある。本年度の研究では、そのような模型には、Qボールが存在するのが自然で、その崩壊によって出来るエントロピーで、スタウの存在量を数百倍薄めることが可能で、軽元素合成がうまくいくことを示した。
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