研究課題/領域番号 |
17740167
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
素粒子・原子核・宇宙線・宇宙物理
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研究機関 | 東京大学 (2006) 独立行政法人日本原子力研究開発機構 (2005) |
研究代表者 |
山田 悟 東京大学, 宇宙線研究所, 特任助手 (60391265)
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研究期間 (年度) |
2005 – 2006
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研究課題ステータス |
完了 (2006年度)
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配分額 *注記 |
3,000千円 (直接経費: 3,000千円)
2006年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2005年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
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キーワード | 超伝導トンネル接合素子 / ベータ崩壊 / ニュートリノ / 標準模型 / 中性子ベータ崩壊 / トリチウム / 中性子 / ニュートリノ質量 |
研究概要 |
本研究の目的はトリチウムのベータ崩壊によるニュートリノの絶対質量探索を行うための高精度超伝導検出器の開発と性能試験を行うことである。トリチウムベータ崩壊測定において従来行われている電磁スペクトロメーター法ではなく、理研で開発されている超伝導トンネル接合素子(STJ)を利用したベータ崩壊電子のエネルギースペクトルの精密測定により、従来の実験に生じる系統誤差から離れた実験を行うことができる。ニュートリノの質量探索実験にSTJを用いるためには、検出面の大面積化とエネルギー分解能の改善という2点が重要で、本研究ではこの点の向上を目指した開発を行い、また性能試験のために中性子ビームラインを用いた測定ポートの整備を進めた。 2006年度では、原子力機構の原子炉JRR-3において新たな中性子ビームポートの整備と開発を行った。これは従来のビームポートでは中性子と周囲の物質との相互作用によるガンマ線バックグラウンドが多く、性能評価が難しかったためである。この新ビームポートにおいて従来のポートに比べ周囲からのガンマ線バックグラウンドを1/10程度以下に抑えることができた。超伝導トンネル接合素子については大面積500ミクロン角素子の開発を進め、7割弱程度の歩留り率を達成できた。 2年にわたる研究期間において、検出器の大面積化や性能試験環境の整備を行うことができた。より高エネルギー分解能を目指すための新たな材質を用いた超伝導接合素子の完成は、今後の課題である。
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