研究課題/領域番号 |
17740225
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研究種目 |
若手研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
物性Ⅱ
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研究機関 | 岡山大学 (2006-2007) 大阪大学 (2005) |
研究代表者 |
川崎 慎司 岡山大学, 大学院・自然科学研究科, 講師 (80397645)
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研究期間 (年度) |
2005 – 2007
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研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
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配分額 *注記 |
3,500千円 (直接経費: 3,500千円)
2007年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
2006年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
2005年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
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キーワード | 核磁気共鳴 / 重い電子系 / 異方的超伝導 / 低温 / 高圧 / 量子相転移 / 超伝導 |
研究概要 |
・重い電子系充填スクッテルダィト化合物PrOs_<4>Sb_<12>の超伝導相図の確立 PrOs_<4>Sb_<12>の超伝導はその4f電子の結晶場励起と密接に関連していることが多くの実験事実から示唆されていた。この結晶場を実験的に制御(加圧)し、超伝導との関連を調べることが期待される。本研究では、インデンター型圧力セルを核磁気共鳴測定に新たに導入し、これまでは微視的測定では到達が困難であった3GPa以上でのSb-NQR測定に成功し、3GPaを超える圧力下でこの物質の結晶場励起に関する情報を世界で初めて報告した。またPrOs_<4>Sb_<12>の超伝導と、結晶場の関係について微視的視点から圧力相図を明らかにした。 ・重い電子系反強磁性体Celn_3の圧力相図の確立。 重い電子系超伝導はいわゆる量子臨界点近傍(絶対零度での二次相転移点近傍)で発現することが広く信じられている。本研究では詳細な低温高圧下NQR測定から、重い電子系化合物Celn_3の反強磁性一常磁性量子相転移は一次相転移であることを明らかにし、圧力誘起超伝導はその一次相転移点近傍で誘起される新奇な量子臨界現象を媒介として発現するという、これまでの常識を覆す全く新しい事実を見出した。 ・Na_<x>CoO_2・yH_2O超伝導の圧力効果。 層状Co酸化物超伝導体Na_<x>CoO_2・yH_2Oは、同じ3d電子を舞台とする銅酸化物高温超伝導体との系統性からも世界的に注目されている。本研究では低温高圧下NMR/NQR測定からNa_<x>CoO_2・yH_2Oの超伝導の圧力相図を確立し、圧力下におけるこの物質の異方的超伝導と電子相関の関連を世界で初めて明らかにした。
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